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zoom RSS 映画評「コレクター」(2012年)

<<   作成日時 : 2014/08/16 11:11   >>

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☆☆(4点/10点満点中)
2012年アメリカ映画 監督モーガン・オニール
ネタバレあり

1998年に「コレクター」という邦題の映画が公開された時はウィリアム・ワイラーの傑作同名映画(1965年)のリメイクかと一瞬思ったが、原題が全然違うので関連ないと解った。またまた同じ邦題の本作はこれまた全く違う原題なので関係なし。

しかし、映画でこの単語が使われたら、コレクトされるのは人間と思ってほぼ間違いない。これが本当の猟奇(奇をあさる)である。元来、【猟奇】に人体損壊や残忍という意味はない。ご存知でしたか?
 (例えば)殺人犯が人体の一部即ち変わったものを集める=猟奇殺人⇒人体損壊・残忍、という意味の変遷があったと思う。僕もその意味で使っているので、批判しているわけではござらぬ。グロテスクもほぼ同様なので、興味があったら、原義についてお調べください。

さて、またまた登場のジョン・キューザック演ずる刑事が、娼婦ばかりを狙った連続拉致事件を執念深く調べていくうちに、あばずれみたいな恰好をしている17歳の娘メイ・ホイットマンがいなくなってしまったので大慌て、相棒の女刑事ジェニファー・カーペンターと捜査を進めるうちに、案の定彼が探っている犯人による犯行らしいと判って来る。

この一年でも数作ほど拉致・誘拐ものを見せられているので「またかいな」という印象は禁じえないものの、近作では「ファインド・アウト」と「ヒプノティスト-催眠-」を合わせて換骨奪胎し刑事映画に仕立て直したような感じで、一応のムードもあるコンパクトな刑事ミステリーとして案外気持ちよく観ていた。

ところが、実行犯とは別に意外なところに共犯者がいたと判明する最後のどんでん返しで大いにずっこける。下手などんでん返しの典型だからである。確かに、キューザックが既に分かっている実行犯に迫る倒叙ミステリー形式のお話と思い込んで観ていれば、勘の良し悪しに関係なく、このどんでん返しは予想しないから驚かされる。
 幾つか伏線はある。あるという以上にそのつもりで観ればバレバレなくらいであるが、伏線以外の描写がインチキすぎる。全編を覆うインチキを、幾つか設けた伏線で誤魔化した挙句に「諸君、このどんでん返しに驚きましたか」では誠に困るのである。逆に、上述したように、どんでん返しを予期して観ていると、共犯の見当が付きやすく、やはりガッカリしてしまう。

実話にインスパイアされたとあるが、実話と言える部分は拉致・監禁とその理由だけだろう。

こういうタイプの作品の増加は、アメリカにおける行方不明の多さを反映しているのだな。

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コレクター/ジョン・キューザック
俳優としても活動するオーストラリア出身のモーガン・オニール監督が『推理作家ポー 最期の5日間』のジョン・キューザックを主演に 1980年代にアメリカを揺るがせた実在の猟奇殺人鬼 ... ...続きを見る
カノンな日々
2014/08/16 17:20

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
困ったことに『コレクター』というと、古い映画フアンは、ウィルアム・ワイラーの傑作映画を思い出してしまうのでありますね。
そしてリメイクかと思って観てガックリ来るのでありますね。
邦題をつえるときはもう少し知恵を巡らした方がいいと思うのであります。

こういう悲惨な事件は多いようで、映画や小説よりも凄惨を極める例が少なくないようです。
日本でも近年妙な事件が多いですしね。
いやな感じであります。
ねこのひげ
2014/08/16 18:42
ねこのひげさん、こんにちは。

ワイラーの1965年作は傑作ですからねえ。
内容も全然違いますが、比較する気にもなれないです。

仰るように、日本でも営利誘拐とは違うタイプの、こういう事件が増えてきましたね。
誘拐・拉致ではないですが、長崎の事件は恐ろしすぎます。
オカピー
2014/08/16 21:05

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