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zoom RSS 映画評「17歳のエンディングノート」

<<   作成日時 : 2014/08/11 11:07   >>

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☆☆★(5点/10点満点中)
2012年イギリス映画 監督オル・パーカー
ネタバレあり

1990年代以降あらゆるジャンルの映画が劣化していると思う中、死病映画だけは少しだけマシになっている。少なくと喜劇と悲劇、幸福と不幸の振幅の大きさで安易にミーハーたちから紅涙を絞ろうとする韓国映画を別にすれば、平均的には進歩していると思われる。

邦画「余命1ヶ月の花嫁」評でも述べたように、タイトルでヒロイン(何故か恋愛が絡むものでは女性が死病を患っているケースが多い)が死ぬことを観客に解らせておき、かつ、開巻直後から死ぬことを前提に進行するのは作者に或る程度の覚悟がないと作れない。これが進歩なのである。
 尤も、それは僕みたいに何も知らないで観る鑑賞者に当てはまるだけで、内容を調べた上で観る観客には大差ないのかもしれないが、良いことである。

しかし、「花嫁」はじっくりを超えてまだるっこくて戴けず、こちらは進め方が割合すっきりしている一方、「死ぬまでにしたい10のこと」以来定番となりつつある“棺桶リスト”の実践というモチーフがもはや新味なくつまらない。しかも、その内容に万引きとかドラッグとか刺青とか健全でないものが多く、従来の死病映画における健気な少年少女のイメージを覆すのが狙いだったのかもしれないが、そんなことをしたところでヒロインが幸福な気持ちをもって旅立てるか大いに疑問が湧き、やや古風ながら爽やかなタッチに反して後味が良くない。

終盤の恋愛もどきの模様は割合良く、脚本家出身のオル・パーカーとしてはタッチ的には健闘したと思う。本来の仕事である脚本・脚色でもっと頑張って欲しかったであります。

ヒロインに扮するのはダコタ・ファニングで、実力に相応する好演。

「ラスト・レター」(1980年)で障害者のヒロインを演じたダイアン・レインは今や安定したベテラン女優になりましたが、ダコタはいかに?

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17歳のエンディングノート ★★.5
不治の病で余命9か月の少女が、残りの人生でしてみたい事柄を実行していく中で予定外の恋に落ち、生きる意味を見いだしていく人間ドラマ。監督は、『マリーゴールド・ホテルで会いましょう』の脚本家オル・パーカー。限られた人生を謳歌(おうか)しようとするヒロインを... ...続きを見る
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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
ドラッグといえば、ロビン・ウィリアムズ亡くなりましたね。
逃げられなかったんだね。
軽い物は許可する傾向にあるけど、そこからより重い物に手を出していくことになるからやめた方がいいんだよな〜

ダコタ・・・・うまく行くことを願いますね。
誘惑多いからな〜
ねこのひげ
2014/08/13 09:42
ねこのひげさん、こんにちは。

>ロビン・ウィリアムズ
ホイットニー・ヒューストンにもびっくりしたけど、まさかと思いましたねえ。
うつ病だったとは。
成功しても人生は辛いということですねえ。

>ダコタ
男優より女優の方が大成する確率は高いし、彼女の演技力はしっかりしているから、ちゃんとした大人の女優になりそうな気がしますが、どうですか。
オカピー
2014/08/13 20:53

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