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zoom RSS 映画評「西部悪人伝」

<<   作成日時 : 2014/07/23 10:06   >>

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☆☆★(5点/10点満点中)
1970年イタリア=スペイン合作映画 監督ジャンフランコ・ペロリーニ(フランク・クレイマー)
ネタバレあり

中学時代マカロニ・ウェスタンは男子生徒に大人気であったが、1970年頃から映画を本格的に観始めた、少し遅れた世代であったので、観るのは専らTVであった。1973年くらいまでは辛うじて公開されていたものの、かつての勢いはなかった。
 本作は僕が映画を観始めた70年に公開された後期マカロニ・ウェスタンで、僕らの間でかなり人気のあったリー・ヴァン・クリーフ主演である。

南北戦争後、銀行の二階に収められた軍の大金を、軽業師の一味が得意の技を生かして金庫ごと強奪するが、それを見ていた正邪の知れぬ謎の男クリーフが特別な長距離ライフルで倒して奪還して僅かなご褒美にあずかる。強奪を計画した、欧州貴族の出来損ないみたいな怪しい風体のボス、フランコ・レッセルら三人のボスは愉快ならず、様々な暗殺者を遣わすもクリーフの才覚と腕前に全く歯が立たない。結局クリーフは味方だか敵だか解らなかったバンジョー弾きウィリアム・バーガーと対決することになる。

というお話で、「座頭市」の仕込み杖ならぬ仕込み○○の多さが目立つ。その代表がバンジョーであるが、クリーフが神父を倒す時にバッグを使うのが印象的。神父まで暗殺者という発想も一種の仕込み杖みたいなもので、マカロニ・ウェスタンならではの劇画的面白味がある。終盤ダイナマイトを使った爆破の連続の中でも、インディアン青年の軽業が目を引き、この辺りも本場の西部劇には余り観られないお楽しみでござる。
 クリーフの味方になるメキシコ人ペドロ・サンチェスの扱いなど、先日亡くなったジェームズ・ガーナー主演のコメディー西部劇「夕陽に立つ保安官」(1969年)は、この映画の後見ればもっと笑えただろう。
 僕らの若い頃と違って西部劇を観る機会が少ないので、点数こそ抑えたとは言え、退屈しない。

監督はフランク・クレーマーとアメリカ人を装っているが、本当はジャンフランコ・ペロリーニという生粋のイタリア人である。セルジョ・レオーネは「荒野の用心棒」のクレジットではボブ・ロバートソン、ジュリアーノ・ジェンマは「荒野の1ドル銀貨」のクレジットではモンゴメリー・ウッドであった。

同じようなものばかり見ていると食傷を起こすです。マカロニ・ブームはその典型だった。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
最近、若手俳優のである時代劇を観ていて違和感があったのでありますが、あれはマカロニ時代劇と呼ぶべき代物かもしれませんね(笑)
ウエスタンも時代劇もできる俳優がいなくなったということでありますかね。
リー・バン・クリフ・・・彼も好きな俳優でありました。
迫力があり存在感ありましたね。
ねこのひげ
2014/07/24 02:48
ねこのひげさん、こんにちは。

僕らは先にマカロニから入って、後からジョン・ウェインなどの本場ウェスタンを見ました。ずっとそちらばかり観ていて、たまにマカロニを観ると「こんな変なものだったのか」と思い、さらに現在こうして観てみますと「案外きっちりしている」と感じます。これは今の映画がきっと変すぎるからなのでしょう(笑)

日本の俳優で、ベテランを含めて、時代劇をきちんとこなせる人は殆どいなくなりましたね。まして若い人にはなかなか。

>リー・バン・クリフ
イタリアに渡って良かったですよね。アメリカでは結局鳴かず飛ばずという印象は否めませんでしたから。
 それを考えると、イーストウッドがイタリアへ行かなかったら、監督イーストウッドも存在しなかったのでしょうか、という「たられば」に思いが至ります。
 「怒りの荒野」の師匠ぶりが人気でしたなあ。
オカピー
2014/07/24 17:38

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