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zoom RSS 映画評「ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮」

<<   作成日時 : 2014/03/03 13:09   >>

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☆☆☆★(7点/10点満点中)
2012年デンマーク=スウェーデン=チェコ合作映画 監督ニコライ・アルセル
ネタバレあり

欧州各国で啓蒙専制君主が現れた18世紀後半デンマーク王室で起きた事件を映画化した歴史劇。
 と言っても娯楽性がなかなか高く、日本の教科書では余り扱われない当時のデンマークの事情が解るという意味でも観る価値は十分にあると思う。

英国王ジョージ3世の妹キャロライン(アリシア・ヴィランダー)がデンマーク王クリスチャン7世(ミケル・ボー・フォルスゴー)に嫁ぐが、これが少々軽薄な男であった為がっかり。皇太子フレデリックを儲けた後は、なかなか王を寝室に迎えようとしない。
 王は外遊先で病気になり、派遣された医師ヨハン・ストルーエンセ(マッツ・ミケルセン)が気に入って侍医にし、帰国後彼のルソー寄りの啓蒙思想に感化された為彼を王の認証なしに法律を施行できる実権を握らせる。ストルーエンセは好きなように改革を進める一方、呆けた夫に愛想をつかしたキャロライン(デンマーク風に言うとカロリーネ)と懇ろになる。王妃は王女ルイーセ・アウグスタを儲けるが、通説通りストルーエンセの子供という風に理解できるように作られている。
 しかし、従来権力を握っていた枢密院のメンバーは彼の財政緊縮の改革が面白くなく、同じように給料が減らされ不満を持つ兵士たちを動かし、クーデターの疑いで彼を逮捕し仲間と共に斬首刑に処す。王妃はドイツの城に幽閉されて夭逝する。

お話の構図としては戦前マレーネ・ディートリッヒ主演で作られた「恋のページェント」(1934年)と似ている。ドイツ(プロイセン)から嫁がされたエカチェリーナがやはり頭のねじの緩んでいるロシア皇太子を厭んで兵隊を味方につけてクーデターに成功し王座に付いてしまうという全く逆の結果を迎えるが、お話の要素は殆ど同じである。
 ロマンスが中心で、クーデターは彩りみたいなものであるかの作品に比べると、政治部分が本格的にして具体的で、バランス的どちらが縦糸でどちらが横糸と言うべきが迷うところだが両者が合わさって綾を成す形。お話としてはかの戦前作より本作のほうぐっと面白く、上出来と言うべし。

英国を中心に王室を巡る映画が増えたような気がしますね。

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ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮 ★★★
18世紀のデンマーク王室で起きたスキャンダラスな史実を基に、国王と王妃、そして侍医の三角関係を描いた壮大なラブ・ストーリー。国王を意のままに操り、王妃と禁断の恋に落ちたドイツ人医師を、『007/カジノ・ロワイヤル』などのマッツ・ミケルセンが熱演。『ミレニアム... ...続きを見る
パピとママ映画のblog
2014/03/04 18:04

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
あちらの歴史には、良い悪いにかかわらず、ほとんど英国がかかわっているからでしょうね。

アラン・レネが亡くなりましたね。91歳だそうで大往生でありますね。
「夜と霧」はすごかった。
ねこのひげ
2014/03/03 20:00
ねこのひげさん、こんにちは。

米国は歴史が薄く、英国は中世以降米国が台頭するまで世界史において恐らく一番重要な国家でしたからねえ。

>アラン・レネ
最新作もなかなか面白かったですが。遂に逝かれましたか。
「夜と霧」以降の彼の作品は殆ど好きですよ。
オカピー
2014/03/03 21:40

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