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zoom RSS 映画評「ウォリスとエドワード 英国王冠をかけた恋」

<<   作成日時 : 2014/03/18 09:56   >>

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☆☆★(5点/10点満点中)
2011年イギリス映画 監督マドンナ
ネタバレあり

百科事典を毎日のように眺めて過ごしていた中高時代、特に文学者を中心に調べていくうちに目に入った人物の中にシンプソン夫人がいて、その時に“英国王冠をかけた恋”について知ることになる。40年くらい前の事だ。このスキャンダルは「英国王のスピーチ」でも描かれていたので、ご記憶されている方も多いだろう。

本作は、そのシンプソン夫人(アンドレア・ライズブロー)と後に英国王になりすぐに退位する羽目になるエドワード8世(ジェームズ・ダーシー)との恋をモチーフに、オークション会場ザザビーズの職員だった一女性(アビー・コーニッシュ)の内面を重ねる趣向の変則伝記映画である。

シンプソン夫人のファースト・ネームがウォリスでヒロインの名前がウォリー。夫人が最初の夫の暴力により不妊となり、ウォリーも不妊治療をしている最中で、その為に夫と疎遠になってザザビーズ職員エフゲニー(ウォルター・アイザック)と親しくなっていく。つまり、名前が似ていることと、不妊と運命的な恋という共通性をもって二人の心情を重ね、シンクロして進行していく、「めぐりあう時間たち」に比較的近い趣向の作品である。

監督がマドンナだから、「めぐりあう時間たち」趣向とは少々気取ったなという印象がしないではないものの、心情を重ねていく様子はそれなりにきちんと解りやすく作っている。ただウォリーがシンプソン夫人にあそこまで傾倒する背景について映画的に十分描けているとは言い難い。

最後に時空を超えて共鳴し合った二人が別れていくのは、不妊治療の効果か、或いは相手の男性の問題か、ウォリーが妊娠するからである。彼女たちの運命の道はここで決定的に分岐する。しかし、ウォリーの思いが強力であった証左とは言え、あたかも二人が実際に別れの挨拶を交わすように見せる演出は行き過ぎのような気がする。

「めぐりあう時間たち」と趣向は似ていてもぐっと解りやすいので、その点はご安心あれ。

二年ほど前余りにも安いので、特にファンというわけでもないが、マドンナの全作ボックス・セット輸入盤を買った。たぶん一枚あたり200円くらいだったと思う。

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ウォリスとエドワード 英国王冠をかけた恋/アビー・コーニッシュ
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カノンな日々
2014/03/18 10:07
ウォリスとエドワード 王冠をかけた恋 ★★.5
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2014/03/18 17:51

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内 容 ニックネーム/日時
マドンナの意欲と趣向は
わからないわけではありませんが
大方三等外野席がこの手のもので見たいのは
やはりダイレクトに誰もやらなかったことを
やっちゃた経緯というか高位にある者たちの
色恋沙汰の顛末。それをマドンナがどう映画的に
料理して私たちに見せてくれるのか・・・
再度言いますが、意図はわからないわけでは
なかったけれど果たして効果的だったのかなぁ。

>あたかも二人が実際に別れの挨拶を交わすように
見せる演出は行き過ぎのような気がする。

あれは同位置ではなく、ウォリス側にちょっと
細工施して(ぼやかすとか)すればよかったのに。^^

実際のシンプソン夫人より、
あの女優さんずっとキレイでした。(^ ^)
彼らに関して幾冊か興味本位で読みましたが
晩年の二人は互いに馬耳東風だったとか。
燃え上がるのは、ほんの一瞬、どなたさまも。
火が消えてからが、やたら長い、どなたさまも。
(^ ^);

vivajiji
2014/03/18 13:25
vivajijiさん、こんにちは。

全く仰る通りでして・・・

>あれは同位置ではなく
そうなんです。
ウォリス(シンプソン夫人)はウォリーを知らないわけですし、
ちょっとした細工があれば、もっとしっくり来たと思いましたねえ。

>シンプソン夫人
百科事典に乗っていた写真は50代くらいで、女優さんはタイプ的には通ずるものがあると思いますが、確かに本物よりずっときれいです。
作品の中でも「きれいでもない・・・」といった表現がありましたよね?

>晩年
恋愛結婚の方が却ってそうなるのかもしれませんね。
そういう意味では、晩婚だったせいか、小学生の時に知り合って四半世紀後くらいに結ばれた姉夫婦は上手くやっているようです。
僕の周囲を見る限りかなり例外的です^^;
オカピー
2014/03/18 20:22

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