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zoom RSS 映画評「シェフ!〜三ツ星レストランの舞台裏へようこそ〜」

<<   作成日時 : 2014/03/14 11:34   >>

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☆☆★(5点/10点満点中)
2011年フランス映画 監督ダニエル・コーエン
ネタバレあり

他愛ないフランス製喜劇であるが、年を経るごとにお下品度を深めて僕を辟易させているハリウッド喜劇の大半より後味が良いのが取り柄。

三ツ星レストランの有名シェフ、ジャン・レノは近ごろスランプで、若社長ジュリアン・ボワッスリエから星の数を減らされたら首にすると言い渡されている。
 他方、彼を尊敬して本人より彼の料理に詳しく新しいアイデアも豊富なのに協調性がない為に勤める先々で首になり、施設の塗装のバイトをしていたミカエル・ユーンが施設の料理に口を挟んだことからレノにまで料理の腕前が知れ渡り、助手として試用されることになる。彼には臨月に近い婚約者ラファエル・アゴゲがいるが、定職を巡ってゴタゴタしているので、レノの名声を借りてプロポーズする作戦を立てる。
 結局これは空振りに終わるものの、レノは美人オーナーに一目ぼれ。レノを首にしたいボワッスリエは業者に食材差し止めを命令するなどの画策を施してレノは崖っぷちに立たされる。

ここまで書けば後の展開は【推して知るべし】。互いに足りないものを補う一種の相棒喜劇で、僕好みの実にお美しい女優三名を展開にうまく絡めて退屈させない。テンポは一見速いようだが、実際はフランス流にのんびりしている(必ずしも悪い意味ではない)。

反面、分子料理なる珍なる新料理をめぐる一幕などゴタゴタしているだけで一向に可笑しくなく、作劇上でも無駄に近い。その中でも分子料理で評判を呼んでいるレストランに日本人外交官夫婦に偽装して潜入するシークエンスなどフランス的勘違いの極み。数十年前の教科書には日本人は普段ああいう格好をしていると真面目に紹介されていたようだが、日本映画が結構紹介されている現在のフランスでまさかあれが日本人の常態と思って観る人がいるとは思えずうっちゃっておけば良い。しかし、お笑いの趣味が良いとは言えない。センスを疑われて損をしているだけである。

84分しかないからあっという間に終わる。内容に応じた長さで、この辺りは日本映画の製作者に是非見習ってもらいたいもの。

フランスのカリカチュアは時々問題を引き起こす。確か日本の原発絡みでも何かあったような・・・

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
勘違いしたのか・・・・?わざっとやったのか・・・?
ジャン・レノなど何回も日本に来ているから、間違っていることは知っているはずですからね。
まあ、そこそこおもしろかったです。ジャン・レノ主演なので、もう少し違う面白さがあると思ったいたのですがね。
ねこのひげ
2014/03/16 07:18
ねこのひげさん、こんにちは。

極端なカリカチュアですよ。
フランス人は傲慢だけど、世界で一番進歩的な国民と思います。彼らのジョークは我々に解らないところがあるし、本作は明らかに悪趣味です。
怒るほどでもないですが、これをフランス大衆が笑うなら「進歩的な国民」は撤回しなくちゃ(笑)

それでも昨今のアメリカ喜劇より大分品が良いし、退屈はしませんでしたね。女優陣が結構好みでした。

オカピー
2014/03/16 21:23
フランスらしいゆったりしたテンポを楽しみました。料理はやっぱりフランス映画いいですよね。ジャン・レノのお腹の出具合がシェフに丁度いいかんじで感心しました。あんまり悪意のある人が出てこないのが最近ではめずらしい。全体にぎすぎすしてないのがよかったです。なぜか、こういう映画がめずらしく見えるようになってしまってますね。
nessko
URL
2016/02/28 13:18
nesskoさん、こんにちは。

>フランスらしいゆったりしたテンポ
フランス映画も、グローバル化の一環でハリウッド化した作品が多くて寂しい思いをしていますが、本作など全体としては上出来とは言いかねるものの、僕らが親しんだゆったりした感じがそのままで嬉しい作品でしたね。

>あんまり悪意のある人が出てこない
その昔「ぐうたらバンザイ」なんてフランス映画がお気に入りでしたが、正にそうしいた呑気な感じが楽しめました。

世間の世知辛さが映画にも反映されているのか、こういう作品が本当に珍しくなりましたよ。
オカピー
2016/02/28 20:22

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