プロフェッサー・オカピーの部屋[別館]

アクセスカウンタ

zoom RSS 映画評「ウタヒメ 彼女たちのスモーク・オン・ザ・ウォーター」

<<   作成日時 : 2013/11/06 10:53   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 1 / コメント 4

☆★(3点/10点満点中)
2012年日本映画 監督・星田良子
ネタバレあり

WOWOWパンフレットによるアウトラインを読み、気乗りしないタイプの群像劇という印象を受けたのでスルーしようかと思ったが、中学時代初めて気に入ったハードロックがディープ・パープルなので、サブタイトルに釣られて観てみた。しかし、どうもそれが失望の主因となったようだ。

良妻賢母なのに会社員の夫・西村雅彦から殆ど無視され、高校生の娘・栗咲寛子の引きこもりにストレスを溜めこんだ専業主婦・黒木瞳が、発散を兼ねて娘の唯一の外出先であるコンビニでバイトを始たことから、会社員時代の後輩・木村多江、万引き主婦・山崎静代、謎のパンク女性・真矢みきと意気投合、カラオケ店で「スモーク・オン・ザ・ウォーター」を聞いたことから、バンドを組んでこの曲を演奏してみようかということになり、バイト店員の紹介で娘の高校の文化祭に特別参加する運びになるが...。

もう少し「ガール」風の作りを想像していたが、実際には監督をした星田良子が2009年に作った「僕らのワンダフルデイズ」の曲(工夫)のない女性版。しかし、同作がもっと練習風景を盛り込むことで音楽映画として楽しめる部分があったのに対し、本作に関しては演奏場面をクライマックスの文化祭における一点豪華主義にした為、音楽ドラマとして鑑賞に臨んだ僕としてはそれまで90分も主婦のストレスいっぱいの生活をダラダラと綴った描写を見続けなければならない辛抱を強いられた。
 最初からそちらに焦点を当てて観れば多少は楽しめる部分もあったと思うが、それにしてもその描写とて内容が陳腐で見せ方の面白さに欠け、そういう気分にさせてくれない弱点を内包しているから、あながちこちらのせいばかりとは言えない。

やっとこさ文化祭で演奏が始まったと思ったら、今度は唯一音楽経験のあるベースの真矢みきが退場してしまって大わらわ、ギター兼ヴォーカルの黒木瞳が連れ戻しに会場を後にするというエピソードの処理も「僕ら」の婆ちゃん探し騒動同様下手っぴ、だらだらモタモタがここに極まって「いい加減にしてくれ」とこちらのイライラも頂点に達する。

リアリティは原則的に気にしないが、全員揃って演奏を再開するとイントロを聞いて会場に戻り始めたはずの聴衆がサビに入る前に既に会場を埋め尽くしているなんて物理(時間)的にどう考えても変だ。その前に自己紹介を始めると客が席に戻るなんてのもわけが解らない。

ディープ・パープルという名前が一回も出て来ないのは、曲は知っていてもアーティストは知らないという音楽に無縁だった主婦的な感覚の現れであろうか?

因みに、パープルで好きだったのは「ハイウェイ・スター」で、リード・ギターのリッチー・ブラックモアが数か所ミスをする「ライブ・イン・ジャパン」での演奏がスタジオ版より印象的。初期の「ハッシュ」もハード・ロックというよりアート・ロック的で面白い。今はレッド・ツェッペリンの方が好きですがね。

無性に本物を聴きたくなったので、昨日図書館へ行って「ライブ・イン・ジャパン」のCDを借りてきた。レコードは持っているけれど、フォノ端子の付いているアンプが壊れたままにつき聴けないのだ。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(1件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
ウタヒメ 彼女たちのスモーク・オン・ザ・ウォーター/黒木瞳
五十嵐貴久さんの小説『1995年のスモーク・オン・ザ・ウォーター』を『僕らのワンダフルデイズ』の星田良子監督が映画化した作品です。宝塚出身のスター女優のお二人、黒木瞳さんと ... ...続きを見る
カノンな日々
2013/11/06 11:40

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
黒木瞳くらいの年齢の人であれば、女性でも中高生時代にロックに興味を持って、日本で人気の高かったディープ・パープルのファンだったということにすれば、いるいるそういう人、になりそうなんですけれどもね。
「スモーク・オン・ザ・ウォーター」は、題を知らない人も、曲を聴くとああこれ聴いたことがあると思うくらいにはポピュラーでしょうかね。特に、あのイントロは、テレビ番組でBGMに使われることも多いです。
nessko
URL
2013/11/06 18:51
nesskoさん、こんにちは。

確かに黒木瞳の実年齢では、ディープ・パープルの最盛期は、ティーンエイジャーですからね。

>「スモーク・オン・ザ・ウォーター」
洋楽ファンならまず知らない人はいない曲ですし、ジャパニーズ・ポップスを中心に聴いている人もTVで聞くチャンスはかなりあるでしょうね。印象的なイントロですから記憶にも残るでしょう。
「紫の炎」Burnも現在CMで使われていますね。コピーバンドのそっくりぶりにビックリしています。
オカピー
2013/11/06 21:26
もうすこし何とかならんかったものですかね?という印象であります。
映画なんでありますから・・・・
ねこのひげ
2013/11/10 13:17
ねこのひげさん、こんにちは。

音楽を期待した僕がバカでした^^
“坊主憎けりゃ袈裟まで憎い”のていで、文句を言わなくても良いところもまで批判してしまいましたよ。
文化祭の場面は呼吸が良ければ嘘が通ってしまうんですが、残念ながら呼吸が悪いのでそうならない。
オカピー
2013/11/10 17:26

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
映画評「ウタヒメ 彼女たちのスモーク・オン・ザ・ウォーター」 プロフェッサー・オカピーの部屋[別館]/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる