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zoom RSS 映画評「雨のニューオリンズ」

<<   作成日時 : 2013/09/09 15:30   >>

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☆☆☆☆(8点/10点満点中)
1966年アメリカ映画 監督シドニー・ポラック
ネタバレあり

テネシー・ウィリアムズの一幕戯曲「財産没収」を新進監督だったシドニー・ポラックが映像化した南部ドラマで、40年くらい前にTVで観て以来久々の鑑賞。序盤に出てくるガラス・ボールは強く印象に残っていた。

南部のさびれた町に青年ロバート・レッドフォードが下り立ち、ケイト・リードが経営する宿屋に部屋を求める。女将の長女ナタリー・ウッド(役名アルバ)は蓮っ葉なようでいながら、その実、夢多き娘(二十歳くらいの設定か?)で、宿屋の収入源である鉄道員たちを調査に派遣された鉄道会社の勤務評定員であるレッドフォードと共に町を出る機会を探り、一度その機会を失うと、娘の金持ちとの結婚を図っている母親からその愛人チャールズ・ブロンスンを奪って結婚した直後にその金を持ち逃げしてレッドフォードの住むニューオリンズに向かう。が、うっかり出した手紙から足の着いた彼女は、母親からブロンスン事件を暴露されて、町中に消えてしまう。

というお話が、その数年後妹メアリー・バダム(「アラバマ物語」)の回想形式で展開される。

ウィリアムズの代表作「欲望という名の電車」の前章のような内容で、親の犠牲になる本作のヒロインであるアルバは、前述作で家の犠牲になって教師から売春婦に落ちぶれて妹のアパートに奇遇する姉ブランチに相似している。劇中全く触れられないが、最後に肺病で死んでしまう本作のヒロインもその前に街娼になっているのではないか?

どちらの作品でも男性が戴けない。本作の青年はかなり真面目ではあるが融通が利かず、一人合点をする傾向がある。最初の誤解がなければヒロインもブロンスンとインチキな結婚などする必要もなかったはず。だから、母親を悪者に扱っているようで、実際には男性が「欲望という名の電車」同様に若い女性のロマンティシズムを裏切るという部分を眼目にしていると思われる。

といった次第で、ヒロインこそロマンティストであるが、45年ほど前ロマンス気分満点の邦題につられて映画館に入った若い女性たちは辛辣な内容に肩すかしをくらったことだろう。

演技陣では、少なからぬフィルモグラフィーの中でもナタリー・ウッドの演技が光る作品であるものの、撮影時27歳にしては老けた印象が気になる。濃くなった化粧(この時代の女優のメイクは概ね濃い)と、つき始めた脂肪のせいにちがいない。

僕らの子供時代と違って最近は綴りと実際の発音に近いニューオーリンズと言うようになりましたね。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
テネシー・ウィリアネズのような作品を映画化されるのは最近では難しいのでしょうね。
期待を裏切るところがいいんでしょうな〜
ガックリはくるけど・・・・(^^ゞ
ねこのひげ
2013/09/12 02:39
ねこのひげさん、こんにちは。

>テネシー・ウィリアムズ
7月くらいに「欲望という名の電車」を読みなおしましてねえ。
記憶も鮮明だったので、うまく引用できました。
本作原作の短い戯曲も図書館から借りてきて読めそうです。
オカピー
2013/09/12 19:59

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