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zoom RSS 映画評「屋根裏部屋のマリアたち」

<<   作成日時 : 2013/07/05 10:24   >>

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☆☆☆(6点/10点満点中)
2010年フランス映画 監督フィリップ・ル・ゲイ
ネタバレあり

偶然にもほぼ同じ時代のお手伝いさんを扱う映画が続く。但し、こちらの舞台はおフランスであります。

証券会社の二代目社長ファブリス・ルキーニは、長年雇っていた家政婦をゆでたまごのゆで方が悪いと追い出してしまう。その空席を、彼の自宅も入っている所有のビルの6階に仲間たちと住んでいるスペイン人家政婦カルメン・マウラの姪ナタリア・ベルベケが、叔母らの協力も得て見事に射止める。
 若くて美人でゆで卵のゆで方にも文句ない彼女が気に入った彼は、彼女らの住宅環境が悪いと知って改善を施し、株式の投資までお世話する。妻サンドリーヌ・キベルランからあらぬ疑いをかけられて追い出された彼はこれ幸いと6階の空き部屋に移り住み、自由を満喫する。
 後日彼の生き生きとした暮らしぶりに気付いた妻は生き方を見直し最終的には離婚、かくして正式に自由になった資本家氏は3年前に黙ってスペインに去り息子を取り戻したナタリアの家を目指す。

昨日の「ヘルプ」と似ているところが多い。ここでもトイレねたがあり、勝手に家政婦を変えられてむくれる子供あり、といった具合。アメリカ南部の黒人ほどではないにしてもスペインからの出稼ぎ女性たちは上流階級の女性たちに見下されている。主人公の妻が比較的スペイン女性に好意的なのは自らが田舎出身ということもあるだろう。
 資本家の主人公には、スペイン人というより階級に対する意識が明らかにあったのに、ナタリアに懸想したということに加え、家政婦たちの陽気で自由な生活が、お金の苦労はなかったけれど生れてからずっと何かに縛られて来たこれまでの人生を変える気分を与えるわけである。

そうした流れの中で主人公が嫉妬してマリアを責め、マリアはそれを使用人としての高圧的態度と理解するという心理のすれ違いが非常に面白かった。個人的には本作のハイライトだと思う。

フランク・キャプラは「我が家の楽園」(1939年)で拝金主義を風刺した。本作は、かの作品ほど直球的にお金の批判はしてはいないものの、人間にはお金や階級では買えない幸福があるというテーマに共通するものがある。何より、ルキーニとスペイン女性たちの交流がユーモラスでほのぼのとし、後味が良いのがヨロシイ。女性たちの強さも印象に残る。

但し、映画の序盤で大○が画面に出るので、食事をしながらこの映画を見るのは避けた方が無難でござるよ(笑)。

スペイン女性、何とも明朗だねえ。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
お金で買えない幸福はあるとはわかっていても、ジャンボ宝くじを買う自分が情けないところでありますよ。
しかし、梅雨が明けて暑いですな〜
熱中症に気をつけて映画鑑賞をしましょう。
ねこのひげ
2013/07/07 17:54
ねこのひげさん、こんにちは。

>ジャンボ宝くじ
お金で買えない幸福はありますが、幸福がお金で買えないとは限りませんから、良いと思いますよ。
自分で買ったことはないものの、自動的に買ってくれる定期預金に入っておりまして、昨年3000円当たりました。理想から言えば、五つくらい0が少ないですけどねん。

>梅雨
昨日はこちら35度くらいあったようですが、家の中は28度で何とか過ごせました。これが8月になると、午前中に30度を超えるからたまりません。
水分補給はこまめにね!
子供時代、母親が「暑け」と言っていたのは、きっと熱中症のことだったんでしょう。
オカピー
2013/07/07 19:14

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