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zoom RSS 映画評「フランス、幸せのメソッド」

<<   作成日時 : 2013/06/27 09:24   >>

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☆☆★(5点/10点満点中)
2011年フランス映画 監督セドリック・クラピッシュ
ネタバレあり

日本劇場未公開であることを知りながら敢えて観た。監督が“デジタル時代のトリュフォー”と名付けてご贔屓にしているセドリック・クラピッシュだったからである。しかし、これは頗るだらしない。未公開もやむを得ない。

邦題のフランスは、国名ではなく、ヒロインの名前。

十代の娘三人を抱えた四十代の離婚女性カリン・ヴィアールが勤める会社(工場)の倒産で失業、プロの掃除婦として英国金融会社のフランス支社長ジル・ルルーシュに雇われる。こちらも離婚男性らしいが、タイに出かける先妻から5歳くらいの息子(ルニ・サクジ)を一ヶ月も預かる羽目になった為こちらの面倒も依頼される。何かと便利に使われるうちに、喧嘩中の恋人ラファエル・ゴダンの代打とは言え英国本社のパーディーに同伴、懇ろな関係になるが、その際に彼が株の空売りで会社を倒産に追い込んだことを知らされる。
 

で、ヒロインはどういう行動を取るか、というのが終盤の眼目となっていくのだが、唐突すぎて挨拶に困ると言うしかない。何と彼女は子供を誘拐してルルーシュを工場の元社員たちの前に引き出そうとするのである。

途中までは二人が心情的に接近していく様子をコミカルに綴っていき、捻りが些か足りないもののクラピッシュ調と言って良い展開にそれなりにニコニコして観られる。ところが、こうなるのではないかという予想を大幅に裏切り、のんびりムードとは言え犯罪である誘拐を持ち出し、最後は社会派映画を気取って終る。先日の「ハラがコレなんで」流に言えば、全く粋でない。
 何も二人を結ばせてハッピー・エンドにせよとは言わないが、最後の4分の1がそれまで綴って来た4分の3(少なくとも中盤全てに相当する2分の1)を全く意味のないものにしているとしか僕には思えない。逆に、最後をこのような社会派映画風に扱いたいなら、それまでをもう少し厳しく扱う必要がある。

予想出来てしまうことが最悪の映画であるように批判する人が多い。しかし、偶然・意図を問わず、トーンを崩してまで予想を裏切る映画も同様、或いはそれ以上にダメである。がっかりしたデス。

クラピッシュ流グローバル経済講座でした。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
予想に反する終わり方の悪い方の終わり方ですね。
そう来たか!と喜べる終わり方ではなかったですね。
ねこのひげ
2013/06/28 02:51
ねこのひげさん、こんにちは。

クラピッシュのタイプの作家は、やはり、社会派映画を作らない方がいいなと思いましたね。
頭と最後をうまく繋がっていますが、中間との齟齬感がひどい。才人才におぼれるという感じでもなかったなあ。
オカピー
2013/06/28 21:52

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