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zoom RSS 映画評「ダーク・シャドウ」

<<   作成日時 : 2013/04/23 13:18   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 5 / コメント 2

☆☆☆(6点/10点満点中)
2012年アメリカ映画 監督ティム・バートン
ネタバレあり

ティム・バートンとは昔から相性が悪い。しかし、デーヴィッド・リンチと同じように、個性の強い監督の場合、ファンとは正反対の評価になりがちで、「シザーハンズ」「ビートルジュース」「バットマン」がつまらなかった僕はどちらかと言えば熱烈なバートン・ファンの評価の低い本作の方が面白かったりするのである。

作品自体はバートン調と言って良いのに僕に受けたのは、全体にパロディー感覚が満載であることに加え、音楽の選曲センスによる。
 本作の舞台になった1972年頃に流行っていた音楽がムーディ・ブルースの名曲中の名曲「サテンの夜」に始まり(この曲自体は1967年頃だと思う。奇しくもこの作品を見る1週間ほど前にムーディ・ブルースの輸入盤CDが安かったので5枚注文、数日前に手に入った。「サテンの夜」の入った「デイズ・オブ・フューチャー・パスト」も当然含まれている)、カーペンターズの「トップ・オブ・ザ・ワールド」(シングル所有)やエルトン・ジョンの「クロコダイル・ロック」(この曲の入ったLP「ピアニストを撃つな」所有、しかし、同アルバム含むCD5枚組を先月買ってしまった)、Tレックスの「ゲット・イット・オン」のイントロに続いて、40年前と殆ど変らぬイメージで出演までしているアリス・クーパーの「ノー・モア・ミスター・ナイス・ガイ」「バラッド・オブ・ドワイト・フライ」(クーパーはCD音源を持っていないので、ベスト版と名盤「ラブ・イット・トゥ・デス」を買う予定)と来る。
 元祖ヘヴィメタのブラック・サバスもあるが、中盤でジョニー・デップの吸血鬼が贔屓スティーヴ・ミラー・バンド「ジョーカー」の歌詞を引用するのは嬉しい。昭和30年前後に生れた洋楽ファンは悶絶ものですぜ。

さて、18世紀英国から新大陸に渡って一代で町を作り上げた一家の息子デップが召使エヴァ・グリーンに手を付けるが、これが魔女だった為に、両親を殺されたのに続いて愛する女性ベラ・ヒースコートを殺された上に自分は吸血鬼にされ苦悩のうちに永遠を生きる運命を背負わされる。
 しかし、エヴァが彼を棺桶に閉じ込めた為工事で掘り起こされ眠りから覚めるまで200年の年月が経ち、その間に同家は落ちぶれ、召使だったエヴァは漁港を牛耳る女王に君臨しているのを知って胸をかきむしる。さらに社会・文化が大きく変わっていて全くついていけない。

デップのエヴァへの復讐をベースに家庭教師として蘇ったベラ(二役)への愛を貫く、という単純至極なお話で、これを愛と平和を説くヒッピー文化後期のアメリカに展開させた意図が解るようでよく解らないのが難点だが、ゴシック・ホラーをパロディー感覚で再現し、ヒッピー文化に対してはノスタルジックにかつ諧謔的に扱って、普段の毒々しいバートン節より軽めにしたのがバートン・ファンではない僕の肌にいつもより合ったということであろう。

特に、音楽の一見出鱈目だが慎重に選ばれた組合せが興味深く、洋楽ファンでもある僕は舞い上がってしまったというのが実際で、カーペンターズやアリス・クーパーの名前をギャグにしている部分が大いに笑える。

60年代のアメリカTV番組のパロディー的リメイクと聞く。オリジナルを知っていればもっと面白く思えたかな?

また吸血鬼でんがな。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
アメリカに行ったとき、アリス・クーパーの経営するレストランのある町を通ったことがあります。
後から教えられて早くいえよ〜でしたが、引き返すのは面倒なのでそのままよりませんでした。
今から思うとやっぱり寄るべきだったかな(^^ゞ
ねこのひげ
2013/04/24 02:40
ねこのひげさん、こんにちは。

アリス・クーパーはあの珍妙なメイクを取ると、なかなか二枚目。
1980年ごろ洋楽評論家の渋谷陽一が「ぼくに似て・・・」とか言い添えていたのが笑えましたが。

>引き返す
それはそれは。仕方がないどすな^^
そう言えば、"carpenter"が大工なら"cooper"は桶屋ですね。
オカピー
2013/04/24 20:58

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