プロフェッサー・オカピーの部屋[別館]

アクセスカウンタ

zoom RSS 映画評「プッシャー」

<<   作成日時 : 2013/04/19 15:50   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 2

☆☆☆(6点/10点満点中)
1996年デンマーク映画 監督ニコラス・ウィンディング・レフン
ネタバレあり

クールなタッチが印象的で欧米で高く評価されている「ドライヴ」を監督したニコラス・ウィンディング・レフンのデビュー作だが、前述作がカンヌで監督賞を受賞した為公開されたのかと思いきや、製作三年後の1999年に日本でも一応公開されている。しかし、細々と公開されて殆ど話題にならなかった模様。

コペンハーゲン、麻薬密売人キム・ボドゥニアがユーゴ出身のボス、ズラトコ・ブリッチに借金(仕入金)を返すべく別の仕入先と客との間を走り回るも不運続きで尽く失敗に終わって借金が膨れ上がるが、警察の活動が周囲で五月蝿くなった為ブリッチが借金額を下げて何とか目途が付く。ところが、豈図らんや、最後の最後で同棲相手ラウラ・ドラスベクに大事な資金源を奪われてしまう。

麻薬密売人が主人公ながら、犯罪映画というより、犯罪とその周辺の風俗を軸に、彼が出口なしの状態に追い込まれていく様子を描いた人間劇と言った方がふさわしい内容。その為の全編手持ちカメラによるセミ・ドキュメンタリー・タッチということなのだろうが、資本的理由のように思えないでもない。

いずれにしても、主人公のうらぶれた生活が実感を伴って描出されている点は評価に値する。
 しかし、暗い場面が多いことと、通常ならショットの切り替えで処理する人物の会話場面の多く(全部ではない)をショットを切らずに物凄く速いパンで撮っている為煩わしくなっていること、この二点が気に入らない。後者については、ショットの切り替えも話し手が変る度に行なうと短い台詞では五月蝿くなるからベターというわけではないが、監督本人は変化を与える為に工夫をしているつもりと憶測するものの、どうせ工夫するなら話をしている人物にカメラを向けずに話し手から聞き手になった人物にそのままカメラを据えておくといった手法のほうが五月蝿くなくて好もしい。

麻薬密売人に同情は出来ないけれど。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
最近見た旅行もののテレビ番組でも若手のディレクターに行かせて、それをひな壇芸人がコメントを入れてましたが、これも予算の関係でしょうな〜
名前の売れた芸人を行かせると、高額のギャラを払わねばなりませんからね(~_~;)

アフガニスタンでは、ケシの生産が増加しているとか・・・
困ったものです。
ねこのひげ
2013/04/21 04:02
ねこのひげさん、こんにちは。

現在の映画界の困った現象としては、メジャー会社はトップ俳優やトップ・スタッフに高額のギャラを払う為に、映画本編にかかるお金が寧ろ減っていることです。
100億かけようが200億かけようが、7〜8割が人件費に持って行かれていると考えて良いでしょう。面白い映画が出てくるはずもない・・・と言ったら言いすぎかもしれませんがね(笑)。

>アフガニスタン
政府の力が足りず、タリバンがまたのさばり始めました。
隣のパキスタンも同じですが、原理主義者は女性の教育や就業をまともに認めないので益々国力が衰える。それを欧米や先進国のせいにする。女性たちが国力になることは彼女たちに権利を与えた先進国を見れば明らかなのに、1千年以上前の文言を守って(それもかなり男性に有利になるように曲解して)自分たちの考えの至らないことに気付かない。形式的にはともかく、実際には文化の衝突といったレベルまで行っていないのではないでしょうか?
オカピー
2013/04/21 21:39

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
映画評「プッシャー」 プロフェッサー・オカピーの部屋[別館]/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる