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zoom RSS 映画評「KOTOKO」

<<   作成日時 : 2013/03/27 09:23   >>

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☆☆★(5点/10点満点中)
2011年日本映画 監督・塚本晋也
ネタバレあり

歌手Coccoが主演するので監督名すら確認せず観てみたら、川瀬直美のようなタッチの作品との予想に反して、この二年不安や恐怖と闘って来た僕の神経を刺激しすぎる内容であった。最初に塚本晋也の名前が出たところで黄色信号が点灯したが、文字通り傷に酢を付けるような刺激を受けてかなりきつかったと告白しておきます。

シングルマザーのCoccoは、息子を愛し守ろうと必死になる余り同一人物が本音と建前という二重の人格に見える精神病を病み、はた目からはその行動が甚だ怪しい為に幼児虐待の疑いを掛けられ、沖縄に住む姉夫婦に子供を引き取られる。生を維持する為と称してリストカットをする彼女の前に、バスの中で聞いた歌声に惹かれた有名作家の塚原晋也が現れ、リストカットの代わりとも言うべき彼女の暴力を甘んじて受ける彼と生活するうちに症状が改善して子供を取り戻した時彼が姿を消した為元の木阿弥、遂には子供をあやめようとする。

Coccoという歌手が見かけがかのビョークと重なるところもあり、彼女の演じたシングルマザーが主人公の幻想ミュージカル「ダンサー・イン・ザ・ダーク」を思い出さずにはいられないが、この塚原監督作のほうがぐっと恐怖映画度が強く、主観ショット多用故に揺れるカメラは過剰で相変わらず心地良くない。

作られたタイミングから言って3・11と関連し、あの大震災直後東北東海岸の大人たちが子供たちを守ろうとし、現在も被爆等から守ろうとしている様相を反映した内容なのであろう。園子温監督の「ヒミズ」同様毒を以って毒を制す、即ち逆説的に生きることに関し鑑賞者を鼓舞する作品と理解できるわけだが、僕のような凡才には一人合点としか思えないところも多い。

というより、作劇以上に塚本監督独自のタッチが「鉄男」以来肌に合わない僕には、描写そのものがきつくて心に入って来ないのである。Coccoの歌は久しぶりに聴いたが、こちらは非常に良い。

映画監督というものは、なかなか変わらないものですね。

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KOTOKO
一人エンジェルウォーズ 公式サイト。Cocco原案・音楽・美術・主演、塚本晋也監督・出演。第68回ベネチア国際映画祭オリゾンティ賞受賞作。琴子(Cocco)は赤ちゃんをあやす時、壁に影絵 ... ...続きを見る
佐藤秀の徒然幻視録
2013/03/27 11:17

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
変わらないですね〜
わたくしめも苦手です。
Cocooという歌手も・・・・ちょっとね。

ブルースを検索していたら、10分弱の短編で面白い映画を作った人がいました。
『EVERY BODY WANTS TO KILL BRUCE』というタイトルでしたが・・・
絶対死なない男ブルースを、アル・パチーノやトム・クルーズなどが追い掛け回して殺そうとするのです。
もちろん、実際に作ったのではなく、いままでの映画を編集して繋いで、いかにもそれらしくしているのです。
笑ってしまいました。
作るのに、いったい何本の映画を見たのでしょうね。(笑)
ねこのひげ
2013/03/28 03:47
ねこのひげさん、こんにちは。

苦手と言いつつ、殆ど見ているのですが。
それはいつか変わるだろうという期待の現れでありまして・・・

>『EVERY BODY WANTS TO KILL BRUCE』
面白そうですね。
著作権の問題はどうクリアしたのかな?
オカピー
2013/03/28 22:05
本作、先日リピートオンエアで観てみたのですが。
激しい動きを捉えるカメラの揺れに酔い、
そしてCoccoさんの迫真の演技に変に酔い、
残念ながら最後まで観賞できませんでした。

私も「ダンサー・イン・ザ・ダーク」のビョークと
重なってくるものを感じましたし、
プラスα「アンチクライスト」のシャルロット・ゲンスブールの
怪演(奇声)もだぶって見えてくるような…

Coccoさん、怖すぎでした(苦笑)
小枝
2013/04/05 00:13
小枝さん、こちらにもようこそ<(_ _)>

>残念ながら最後まで観賞できませんでした。
ご尤もだと思います。
本作に限らず、塚本監督の作品はいつもこんな感じですが、僕は根性で(笑)最後まで見観続けております。
昨今スクリーンで殆ど観ないので想像するしかありませんが、こういうのは、映画館で観るときついでしょうね。

>「アンチクライスト」
なるほど。
しかし、トリアーさんも相変わらず鑑賞者にとってきつい映画を作りますねTT
オカピー
2013/04/05 17:48

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