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zoom RSS 映画評「おかえり、はやぶさ」

<<   作成日時 : 2013/03/02 17:56   >>

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☆☆(4点/10点満点中)
2012年日本映画 監督・本木克英
ネタバレあり

小説・戯曲の映画化を数年掛かりで調べたところ、サイレント映画時代末期、当時随一の人気大衆作家であった吉川英治の小説などが三社で同時に映画化され全く同じ日に公開されている現象が何例かあったが、公開時期こそ僅かに違え、同じ素材が三社競作になるのは本当に久しぶりではないか。

お話は大同小異で、面倒くさいので“はやぶさ”の詳細は省略するが、三番目に作られた本作は、火星探査機“のぞみ”の失敗で引きこもってしまった元プロジェクト・リーダー三浦友和と、“はやぶさ”のエンジン担当になったその息子・藤原竜也との親子関係、三浦の影響を受けてJAXA職員になった杏と藤原の限りなく恋人同士に近い喧嘩友達関係、肝臓病の妻の移植手術の為にJAXAを辞めて渡米する田中直樹一家の、“はやぶさ”の経緯とは直接関係のないドラマに大分尺を割いている。

前の二作と同じでは芸がないのでこういう作り方になるのはやむを得ないところであるが、端折り気味で先行二作品と比べると大いに物足りない“はやぶさ”場面との挟み方がぎこちなくて展開は相当散漫、結果的に“虻蜂とらず”の印象が強い。

その間に登場人物から吐かれる言葉の数々が一々説教臭いのもマイナスで、こういうのは何気なく示された方が胸に響くのですが、子供の出演が多いことから考えても、ターゲットの年齢層が三作中一番低いのかもしれませんな。

総評としては、一番面白いのが「はやぶさ/HAYABUSA」、一番実話の感触を残しているのが「はやぶさ 遥かなる帰還」、一番締まらないのが本作ということになりましょう。

田中一家のエピソードは“なくもがな”なのであるが、それを別にしても、息子の前田旺志郎君(製作時11歳)が2005年から2009年の4年の間に全く成長していないのは、リアリズムを重視しない僕も手抜きと大いに責めておきたい。何歳の設定か知らないが、小学校4年生だったら中学2年生、小学校6年生なら高校1年生になるんでっせ、子供の4年間というのは! 恐らく有名な子役を使った弊害であろうから、有名人を使わずこういうところをきちんと作らないと大人の観客は映画全体を信用しない。「沈まぬ太陽」でも子供が一向に成長しないのが気になったが、どちらも三浦友和が出演している。奇妙な偶然なり。

さすがの“隼”も三度目は低空飛行。三度目と言えば、侍ジャパンの三連覇もさすがに無理じゃろう。

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宇宙のワクワク感に包まれる3Dが良い!   ...続きを見る
Akira's VOICE
2013/03/02 18:03
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□作品オフィシャルサイト 「おかえり、はやぶさ」□監督 本木克英 □脚本 金子ありさ □キャスト 藤原竜也、杏、三浦友和、前田旺志郎、森口瑤子、田中直樹、       宮崎美子、豊原功補、大杉 漣、中村梅雀■鑑賞日 3月11日(日)■劇場 チネチッタ■cyazの... ...続きを見る
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☆☆★−− (10段階評価で 5) 3月10日(土) 109シネマズHAT神戸 シアター4にて 16:20の回を鑑賞。 ...続きを見る
みはいる・BのB
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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
成長しない・・・・まったく!
ハリウッド映画などはよくこれだけ似た子役を見つけるものだと感心しますけどね。まだ腐っても鯛という部分は残っておりますな。

三度も優勝したら、野球は、ますますマイナーになるでしょうな〜
ねこのひげ
2013/03/03 05:41
ねこのひげさん、こんにちは。

最近の邦画は、こういうところがダメだなあ。本文でも書いたけれど、ちょっと有名な子役を使うと最後まで使わざるを得ないので、こういう時間の流れを無視したデタラメをまかり通してしまう。
他の部分が良くないので勿体なくないけれど、こういうところをきちんとしっかり作らないと真に良い映画にはなりませんね。

>WBC
ブラジル戦はヒヤヒヤでしたなあ。
中国戦は最初苦労してもある程度回が行けば点数が取れると踏んだ通りの展開で、このまま行けば連勝で、一次予選通過は事実上決まり。優勝はしなくても良いですが、一応アメリカまでは行って貰いたいであります。
オカピー
2013/03/03 21:47

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