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zoom RSS 映画評「キリング・ショット」

<<   作成日時 : 2013/03/26 09:19   >>

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☆☆★(5点/10点満点中)
2011年アメリカ映画 監督アーロン・ハーヴィー
ネタバレあり

原題がCatch.44とあるから40年以上前に作られた「キャッチ22」のリメイクか何かと思ったら全く関係がなかった。

ギャングのボス“メル”の依頼で、金髪美人マリン・アッカーマンが友人ニッキ・リードとデボラー・アン・ウルフと、彼のシマを荒らしている麻薬ディーラーを仕留めに出た先が、田舎のダイナー。一向にそれらしき人物が現れないのに業を煮やして女店主にピストルを向けたのが悲劇の始まりで、友人二人はこれが元で射殺されてしまう。

映画はそこから前に戻って発砲事件までの裏話を二度繰り返すという、クエンティン・タランティーノ手法を取っているが、一度ならいざ知らず二度紹介するには及ぶまい。
 その過去シークエンスに登場するのが後半シェリフになりすましてダイナーに現れるメルの腹心たるフォレスト・ウイッテカーだから、彼が彼女たちと直接絡むシークエンス一つで十分。

その後半でも回想シーンが数回挿入されるが、一般的な扱いで、ヒロインに惚れているらしいウィッテカーともう一人の子分的存在シェー・ウィガムのどちらを信用して良いか彼女が解らずに逡巡するうちに起こる撃ち合い。これで生き残ったのがウィッテカーで、そこにメルに扮するブルース・ウィリスが本格的にやっと現れる。最近お小遣い稼ぎに忙しいらしいウィリスおじさん、こんな半端な役ばかりでござる。

それはともかく、その彼がアメリカン・インディアンとカウボーイの寓話を腹心に語る。その時に出て来るインディアン酋長の名前が"Running Bear"で、ウィリスおじさん、この名前からポップス通の方なら思い出さずにはいられないジョニー・プレストンの「悲しきインディアン」をジュークボックスでかける。インディアン版「ロミオとジュリエット」と言うべき悲劇を扱い、歌詞を聞くと涙が出て来る歌の一つである。ある程度英語のできる方なら十分聞き取れる簡単な歌詞なので、一度最後まで聴いてみて下さい。

結末はどうなるかのお楽しみとして、本作はタランティーノの凡庸なフォロワーで、どうでも良い駄弁まで踏襲している。しかし、三回も同じ場面が出て来るのに94分では尺足らずで、面白いお話になるべくもない。かと言ってタランティーノみたいに長くても面倒くさく、いずれにしても、“証文の出し遅れ”またの名を“今さらジロー”映画と言うしかあるまい。

この映画より、その先祖たる57年前の「現金に体を張れ」をほうが余程”新しい”よ。

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キリング・ショット/フォレスト・ウィッテカー
ラスベガスを舞台に様々な人たちの思惑が交錯していくというクライム・サスペンス劇です。劇場予告編など一度も観たことないんですけど、ストーリーが二転三転していくスタイリッ ... ...続きを見る
カノンな日々
2013/03/26 10:04

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
こういう悪党同士の戦いというのは、けっこう好きなんですがね・・・・(~_~;)
タランティーノの二番煎じでは・・・・
ブルース・・・いまだにチョコチョコと出捲ってます。
なにをやってんだか・・・・

『ヒチコック』という映画が公開されます。
ヒチコックはアンソニー・ホプキンスが演じます。
伝記映画ではなく『サイコ』が出来るまでの話のようで、奥さんのアマルが重要な役目のようです。
アマルをヘレンミレンが・・・これはいいですよ!
有名な「いつ引退するのですか?」「上映後」というエピソードが予告で出てきて、ますます観たくなりましたよ。
ねこのひげ
2013/03/27 04:19
ねこのひげさん、こんにちは。

二番煎じでも宵から、もう少し巧く作ってくれればねえ^^;

先日「ザ・ガール」というヒッチコックとティッピ・ヘドレンの関係を描いたTV映画でも、当然彼の唯一の女性でもある細君が絡んでいます。
こちらではイメルダ・ストーントンが演じていて、写真で見る彼女とよく似ていました。雰囲気的にはヘレン・ミレンより庶民的で感じが近いとは思いますが、いずれにしても英国的な女優がやるのがベストですね。
WOWOWもNHKも公開に合わせて、ヒッチコックの小特集を組んでいます。
オカピー
2013/03/27 22:11

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