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zoom RSS 映画評「次郎長三国志 第三部 次郎長と石松」

<<   作成日時 : 2013/03/14 09:07   >>

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☆☆★(5点/10点満点中)
1953年日本映画 監督マキノ雅弘
ネタバレあり

昨年亡くなった父親は何かにつけ“国定忠司”と“清水次郎長”の名前を口にした。僕は悪気なくそれをからかったものだが、諸事情できちんとした教育を受けていない父親にしてみれば無念な思いを抱いていたはずで、いつか謝ろうとタイミングを計っているうちに死んでしまった。兄が生まれた年に作られた本作も観ていたかもしれないなあ。

閑話休題。

実は本作、例の“山田洋次監督が選ぶ日本の名画100選・喜劇編”50本のうちの一本なのだが、“次郎長”が喜劇編に出るのも変だなと思いつつ観始めると、なるほど完全なる喜劇であった。

森の石松(森繁久弥)が、黒駒勝蔵の代貸の妹と懇ろになった為一味に追われる追分三五郎(小泉博)を助太刀したことから一緒に宿泊する間柄となる。人の良い石松からちゃっかりお金を騙し取った三五郎は近くの賭場で全額を失い、駆け付けた石松も同じ目に遭う。翌日現れた壺振りの女・お仲(久慈あさみ)は一部いかさまであったことを打ち明けてお金を返すが、気風の良い彼女に石松が惚れ込むと、そうはさせじと三五郎が色々と画策する。
 一方、信州で石松と別れた次郎長(小堀明男)らは賭場で御用になり牢名主を弄んでいるところへ、兄弟分が勝蔵に縄張りを奪われそうになっていると張り子の虎三(広沢虎造)が告げる為に駆け付けて来る。何もしないでは牢屋に入れないので、門番を殴って入る辺りはいかにも喜劇的な設定である。

序盤から三分の二くらいまでは人の良い吃りの石松とずる賢い二枚目の三五郎の漫才的コンビによる珍プレイが、全9部作という大長編故にのらりくらりと展開、僕の波長と合わず余り笑えずお話の興味も続きにくい。9本もあるシリーズの第3作だけを見ても本来の面白さが味わえるとは思わないが、いかにもお遊びが多く冗長。
 残る三分の一は次郎長らの牢屋でのおふざけで、これまた勿体ぶりすぎてモタモタしていると言わざるを得ない。

西部劇のバラッドに相当する、広沢虎造の浪曲に乗って進むのも良し悪しで、この時代の邦画にはこういう趣向が多くて高級ファンをうんざりさせたらしい。駄作とまでは言わないものの、マキノ雅弘としてはそう誉められる内容にあらず。およそ10年後セルフ・リメークした4部作はどういう具合であろうか。

石松はもっと神妙な他のシリーズでもコメディ・リリーフだよねん。

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コメント(2件)

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森野石松は、集団の中にかならずいる三枚目ですね。
現在で言えば、柳沢信吾というところでしょうか?

でも、こういうのが長く生き残るんですね。
ねこのひげ
2013/03/15 02:53
ねこのひげさん、こんにちは。

このシリーズは、他の皆様も割合コミカルでして、その中でも石松が際立ってギャグ担当らしいのですが、僕はこれしか観ていないので、評価は定めがたし。

「ひばりの森の石松」でも述べたような気がしますが、インテリと言われる若手芸能人が森の石松を知らないのには驚きましたなあ。
大岡越前や遠山金四郎ももう解らなくなりつつあるかな。
この間大学を卒業したと思ったら、それから現在までの期間より残りの人生の方が短そうだ^^;
オカピー
2013/03/15 20:51

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