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zoom RSS 映画評「日本残侠伝」

<<   作成日時 : 2012/12/24 10:43   >>

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☆☆☆(6点/10点満点中)
1969年日本映画 監督マキノ雅弘
ネタバレあり

東映の時代劇や任侠映画にはとんと興味がないので、マキノ雅弘の作品も数本観ただけである。観たいものが多いマキノ正博名義の戦前作品は殆どが消失(焼失)している。そのマキノ氏が日活で撮った作品というのが珍しいが、東映を追い出されて日活で作ったというのが実情らしい。
 因みに東映には「日本侠客伝」と「昭和残侠伝」という人気シリーズがあって、日活としてはその両シリーズから題名の一部をちゃっかり戴いて合体させた格好である。

大正時代の浅草、木場人足の頭・水島道太郎が、彼と地主の三島雅夫が頑として壊させない長屋を取りはらって浅草開拓を計ろうとする悪徳議員とヤクザの姦計により、崩れた材木の下敷きになって「長屋だけは守れ」と言い残して死ぬ。
 数日後小頭の高橋英樹が仮釈放で出て来るが、仮釈放中故に次々と仕掛けられるヤクザの嫌がらせにまともに反抗できない。そこで今では寿司屋を営む渡世人・長門裕之が代わりに殴り込みをかけるも、飛び道具にやられてしまう。
 頭の未亡人・南田洋子も三島も残された土地に小さな長屋を立てることで一見落着となるが、小頭は遂に堪忍袋の緒を切り、婚約者たる三島の娘・岩井友見の懇願を振り切って、祭の騒ぎに乗じてヤクザ一味に殴り込む。

アメリカ映画や日本の現代映画でもよくある構図のお話で、日活無国籍映画にも十分翻案可能であるが、腐る程この手の作品を作って来たマキノ監督自ら書いた脚本だけに人情の機微がさすがに木目細かく描き込まれ、安定した筋運びである。幸か不幸か任侠映画を殆ど観たことがない為「またか」という気持ちにならないので、☆★は些か甘くなっていると思う。

東映任侠映画の大スター高倉健が高橋英樹の代わりに演じたら一段と迫力のあるものになったに違いないが、高倉任侠映画はTVでやっているのを一部観たことがあるだけだから、余り無責任なことは言えない。

マキノ雅弘、長門裕之、南田洋子、津川雅彦・・・牧野一族の映画でもあります。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
わたくしめも、任侠映画とかは全然観とりませんでした。
東京に出てきたとき、友人が高倉健の任侠映画を見て映画館から出たら出入り口で、高倉健にあったとコーフンして「かっこいい!」と連発しておりましたが・・・『どこが・・・?』と腹の中で思っとりました。
そこにいた友人4人も感激していて、口に出したら、ぶっ飛ばされそうな雰囲気でありましたから・・・(^^ゞ
ねこのひげは、そのころはアラン・ドロンやジャン・ギャバンのほうが・・・・と思ってましたからね。
いまは、高倉健もかっこいいと思っておりますけどね。
ねこのひげ
2012/12/25 07:23
ねこのひげさん、こんにちは。

僕らが映画に夢中になった頃は映画ファンは洋画でした。
日活・東映はある特定の年齢層の固定ファン向けですし、その他は大人の一般ファン向けという感じだったでしょう。

>アラン・ドロンやジャン・ギャバン
勿論。
日本人は明治以来欧米人に本質的に弱かったですよねえ。戦争はしましたけど。

70年代の高倉健は任侠映画を卒業し、寡黙な人間をやらしたらぴか一になりましたものね。NHKーBSが年末に高倉健特集を組みましたので、幾つか録っておこうと思います。
オカピー
2012/12/25 21:22

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