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zoom RSS 映画評「マージン・コール」

<<   作成日時 : 2012/10/09 11:16   >>

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☆☆★(5点/10点満点中)
2011年アメリカ映画 監督J・C・チャンダー
ネタバレあり

今から思えば2007年にサブプライム問題が顕在化した時に投信はすべて解約すべきだったが、一時下がって持ち直した為2008年まで持っていたのが失敗の元、昨年アメリカ国債の格下げを受けて三分の二以上売ったが、数年分の生活費を失った。現在残っている三分の一は日本の国債が危なくなりインフレになった時に備えて留保してあるが、現状の水準で為替レートや額面が推移したと仮定すると、配当により投資した額にまで戻るのは2017年12月とパソコンを駆使してはじき出した。元に戻るのに後五年だよ(苦笑)。2008年リーマン・ショックで価額が一気に下がった時やま勘で元本復帰するまで十年と踏んでいたが、計算上でも約九年もかかるとは。それから先は儲けになるが、その間に何があるか解らないからねえ。

閑話休題。
 僕みたいにリーマンで馬鹿をみた映画ファンが少ないせいか、なかなかの顔ぶれながら日本では劇場公開が見送られた企業ドラマである。世界同時不況の代名詞となったリーマン・ブラザーズをモデルにサブプライム問題に気付いた投資銀行の一番長い一日を描いていてなかなか興味深い。

企業の業績が思わしくなくリスク管理部門のトップ、スタンリー・トゥッチがその他大勢と共に首になる。彼から調査中のデータが入ったUSBを預けられた部下のザカリー・クイントがデータを追及していくと、ある資産(勿論サブプライムを含んだ複合の証券である)が過去二週間に危険水域に四回も入っていることが判り、直属の上司になったポール・ベタニーに企業総資産を上回る損失が出る可能性があると報告、話は部門トップのケヴィン・スペイシーを通して重役たちに伝わり、企業トップのジェレミー・アイアンズを交えた緊急会議が行なわれる。
 かくして発せられた彼の指令は「とにかく明日中に売りまくれ」である。そして成功報酬は相当金額のボーナス(日本円にして億単位でございます)を伴う首である。

日本の正社員には30日間の猶予がないと解雇できないという権利があるが、米国ではそうは行かないらしい。先日の「カンパニー・メン」同様本作の社員たちも即刻事務所を明け渡す羽目になる。そういう意味ではあちらさんは厳しいとよく理解できた一カ月でありました。

お話をほぼ24時間に区切った設定で、昨日のホラー映画「スピーク」などより余程「ロープ」(1948年)を彷彿とする緊張感の連続性があるし、これぞセミ・ドキュメンタリーであるという強い印象を抱かせる。本当のドラマはカメラなど揺らさなくても本当らしさを感じさせることが出来る証左となる作品と言っても良い。
 翻せば、恐怖映画は現実から遠いが故に、現実めかせる為に手法に工夫を巡らせる必要があるということだ。しかし、ジャンル映画にリアリティは本当に必要なのか僕は甚だ疑問である。

一方、本作なのだが、誉めてはみたものの、いかにもごく特殊な人々の、長い経歴の中の一日を切り取ったというだけで、普遍性には著しく欠ける。万人に薦めることはできない、という意味により☆は限定的にした。

監督は日本初登場のJ・C・チャンダー。

首になってもあれだけの報酬が貰えれば良いなあ。喜んで首になるよ。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
普通の人間から見れば、年俸何十億なんて夢の夢で・・・・そんなに貰ってどうすんだ?というのが、庶民感覚ですが、プロゴルファーの円山は、金はあればあるだけ、困らないと言って、ヒンシュクを買って、任期が凋落しましたが(~_~;)
ねこのひげ
2012/10/10 05:32
ねこのひげさん、こんにちは。

退職金に3億円もらえれば、2億円くらいを配当の良い投信に回せば、それなりに良い暮らしが30年くらいできますよ。但し、ハイパーインフレがないこと。

昔、落合が三冠王を獲っていた全盛期、記者から年俸を問われて、「どうせ税金で殆ど取られしまうんだから、どうでも良いじゃない」といった表現をしていましたが、あの頃は今と違って累進課税が凄くて、60%以上だったかな。
オカピー
2012/10/10 21:54

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