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zoom RSS 映画評「孫文の義士団」

<<   作成日時 : 2012/06/09 10:38   >>

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☆☆☆(6点/10点満点中)
2009年香港=中国映画 監督テディ・チャン
ネタバレあり

先月観た「孫文-100年先を見た男-」はロマンスの側面から孫文を描いていたが、こちらは辛亥革命成功五年前に賛同者たちが孫文を守る姿を描いたアクション映画である。

1906年、前年日本で中国同盟会を結成した孫文が各地の代表と蜂起の計画を打ち合わせる為に英国統治下にある香港を訪れることにした為、それを知った清朝西太后は本土から暗殺団を送り込む。この間に四日の猶予があり、ちょっとした時限サスペンス的な仕立てになっている。
 この間、に香港警察が静観する中、香港支部長(レオン・カーフェイ)や出版業を営む実業家(ワン・シュエチー)を中心に孫文支持派が力を結集、いよいよ来港の当日様々な人物が孫文の影武者やその車引きになって暗殺を防ぐだけでなく打ち合せの時間稼ぎに働く。

その中には、実業家と再婚した妻に懇願されて強敵の暗殺首領(フー・ジュン)と対決する警官(ドニー・イェン)、父の後妻を恋した為に悲劇に遭遇して落ちぶれた令息、印刷所に雌伏していて暗殺団に殺されてしまう元清朝将軍の娘、実業家その人の若き息子、実業家に仕える若者らがいて、夫々の思いで命を賭して闘うのである。

前半はそうした人々の背景を思いの外じっくりと描いているので、アクションだけを期待している人にはじりじりさせる展開になっているが、そうして作った溜めを後半一気に解放して様々な人物が大アクションを繰り広げるという構成である。勿論眼目はこの後半なのだろうが、前半の人物描写が生きてその戦いに悲壮感すら感じさせる瞬間がままあり、悪くない出来映えである。

アクション描写にはワイヤーやスピード操作を使って誤魔化している部分もありながらも、1990年代以降の作品に多いアップと細切れショットの組合せで何をやっているか碌に解らないといった欠点は香港映画だけにない。ドニー・イェンの部分などさすがの感あり。

中国国民党とは最終的に犬猿の仲になった中国共産党も孫文だけは祀り上げている模様。さもなくばこんな映画は作らせないやね。

漢民族にとっては満州族憎しの思いもあったことでしょう。

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辛亥革命前夜〜『孫文の義士団』
 十月圍城 ...続きを見る
真紅のthinkingdays
2012/06/09 12:18
孫文の義士団/ドニー・イェン、レオン・ライ
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LOVE Cinemas 調布
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孫文の義士団◆◇『十月圍城』
1時間、その男を守りぬく BODYGUARDS AND ASSASSINS MOVX京都にて鑑賞。 ASSASSINとは暗殺団の事だそうです。アジアの有名俳優が集結して作られたエンタメ作品。 孫文は中国の革命家ということは知っていますが、、、、。お恥ずかしいながら、歴史は疎くて苦... ...続きを見る
銅版画制作の日々
2012/06/11 11:56
孫文の義士団(DVD)
辛亥革命前夜の香港を舞台に、未来を変えるために立ちあがった名もなき義士たちの壮絶な戦いを描く歴史アクション。監督は「アクシデンタル・スパイ」のテディ・チャン。出演は「 ... ...続きを見る
パピ子と一緒にケ・セ・ラ・セラ
2012/06/18 21:41

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
孫文は、大陸でも台湾でも大衆人気があるようですから、権力者としては利用せざるを得ないようで。
漢民族が、実質的に中国大陸を支配した期間というのはそう長くはないんですよね。
また分裂する気配濃厚ですけどね〜
ねこのひげ
2012/06/10 05:54
ねこのひげさん、こんにちは。

そうですね。
殷(商)や周は部分的制覇でした。
僕の記憶では、最初の統一王朝と言われる秦、文字通りの漢、隋、唐、宋、明が漢民族ですが、隋以降は混血も進んでちょっと怪しい。後期では明がかなりの正当な(笑)漢民族王朝でしょう。

個人的には分裂して欲しい。漢民族が清王朝に辮髪を強要されたのが嫌だったように、今チベットやウイグルの人々は彼らの文化を奪われて行くのが悔しいはず。
オカピー
2012/06/10 20:04

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