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zoom RSS 映画評「リセット」

<<   作成日時 : 2012/06/10 09:19   >>

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☆☆(4点/10点満点中)
2011年アメリカ映画 監督ファムケ・ヤンセン
ネタバレあり

どちらかと言えばジャンル映画のイメージが強い美人女優ファムケ・ヤンセンがこれまたジャンル映画それもアクション系と言って良いミラ・ジョヴォヴィッチを主演に初メガフォンを取った作品は、それらのイメージとは正反対の“母もの”である。

ウクライナからアメリカにやって来たミラ・ジョヴォヴィッチは10歳くらいになる息子スペンサー・リストを食わせる為に詐欺や泥棒は当り前の生活を送っているが、息子を実業家のビル・プルマンに轢かれて怪我を負わされた後子供の行為が近所迷惑であると訴えていた隣人の通告が元で旧悪がばれて逮捕される。
 子供を失った過去を持つプルマンとその妻マーシア・クロスはミラと相談し、出所後必要に応じて会わせ、彼女が自立できるようになったら返すという条件の下で少年の親権を得るが、マーシアは犯罪歴のあるミラが傍にいると子供の為にならないと思い始める一方で、ミラも腐れ縁のあるロリー・コクレインの犯罪を密告するのを手始めに母親の資格を得る為に奮闘することを誓う。

アメリカで何度も映画化された母ものの古典「ステラ・ダラス」では今や他人の子となった娘の成長をひっそり見つめ安心して去っていくという幕切れであるし、日本の母ものはその「ステラ」をベースに子供の為に重罪まで犯してしまう母親を描いたのが多かったと聞くが、さすがに本作はそこまでお涙頂戴のクラシックではなく、移民たちの現状に視線を下降するという社会派的な面も織り交ぜてはいるものの、基本は母もののストーリー展開を踏襲しているに過ぎず、新味も面白味もない。日本劇場未公開もやむなしと言うべし。

構成にも難ありで、ヒロインが色々な国の人になり済まして泥棒や詐欺を働くお笑いから始まっている為に、中盤以降真剣であるにちがいない場面でもどこまで彼女が真面目なのか解りにくくて困る。真面目にやっても食えないので犯罪に手を染めていくといった展開のほうがユーモラスな味を付けにするかシリアスにするかは別にして登場人物の性格が解って共感を得やすくなったはず。

デビュー作だからこの程度でも可だが、ファムケ嬢には一回り若いサラ・ポーリー嬢の成功例(「アウェイ・フロム・ハー 君を想う」)もあるのでこれに懲りずに頑張ってほしいものであります。

映画作りもリセットじゃね。

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タイトル (本文) ブログ名/日時
「リセット」(ミラ・ジョヴォヴィッチ主演)
監督が、…ん? ファムケ・ヤンセン!? ...続きを見る
或る日の出来事
2012/06/10 21:49

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
最後まで喜劇でいったほうがおもしろかったようで・・・・・
リセットしてくださいと監督にいいますか(笑
何本か作るうちにうまくなるのかな?
機会をあたえてもらえればいいけど・・・
シャラマンみたいに作るたびに酷くならないといいけど
ねこのひげ
2012/06/11 06:54
ねこのひげさん、こんにちは。

女優さんなのでどの程度の腹積もりで映画を作ったか解らないので何とも言えませんが、サラ・ポーリーの場合は本当に作りたくて作ったことが、出来栄えが伴った為に、よく伺えました。

>シャラマン
あははは。仰る通り。
先日地上波で「シックス・センス」をやっていましたが、これWOWOWでまたやってくれないかなあ。一応保存しておきたいので。
あの映画は当時それほど感心しなかったので、実際どの程度の映画かちゃんと確認したいんですよ。
オカピー
2012/06/11 21:30

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