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zoom RSS 映画評「座頭市血笑旅」

<<   作成日時 : 2011/12/08 11:21   >>

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☆☆☆★(7点/10点満点中)
1964年日本映画 監督・三隅研次
ネタバレあり

シリーズ第8作はご贔屓・三隅研次が第1作以来の監督で、脚本も「眠狂四郎」シリーズの大半を書いた星川清司が加わっているのでクールな作品になっているかと思いきや、全く正反対の内容なので肩すかし、しかし、それはそれで捨てがたい作品になっている。

市(勝新太郎)が籠に乗るのを見た殺し屋・五人組が先回りして籠を刺したところ殺されたのは赤ん坊を抱えた女性。責任を感じた市は籠の二人と共に遠く離れた村まで赤ん坊を届けることにするが、殺し屋が襲ってくるのに恐れをなして籠の二人はとんずら、結局市が一人で面倒を見る羽目になる。

第一ショットは市が馬糞を避けるクロースアップで、これは後で市がおしめで苦労する暗示となっていてなかなか面白い。
 おしめの在庫が尽きたのでかかしの着物を拝借する場面がなかなかの名場面で、ここのロングショットがいかしているが、その時に知り合うのが後に再会する女スリお香(高千穂ひづる)で、結局彼女を雇って色々と面倒を見て貰うことにする。
 その前には女郎に赤ん坊を見て貰うというシークエンスで結局市が夜通し面倒を見て女郎はすやすや眠っているというユーモアもある。

本作、殺陣自体は他作より大分少なめなのだが、そうしたユーモアや微笑ましさの間に挟まれる殺陣が対照の効果もあって超ド級となっている。特に、彼がかすめてきた神社の幟をおしめにしている時に襲ってきた三人を斬る時の居合抜きの速さ。【眼にもとまらぬ】とは喩えとしては使うが、本当に眼にもとまらない。ここだけでも見る価値はある。

さて、この三人の疑似家族もいよいよ村に到着して終りを告げるが、届けた父親・宇之助(金子信雄)は今では新進の貸元(組長)だった為赤ん坊をお寺に預けて帰ることにする。
 しかし、彼は名を上げようと殺し屋グループと一緒に追い掛けてくる。敵は少なからぬ竹槍の先に火をつけ燃える音で市の聴覚を邪魔して襲うという作戦で、市としては恐らくこれまでの戦いの中で最大のピンチと言うべし。それまでの作品にない微笑ましさが気に入ってはいたが、この新機軸も面白くて★に貢献。

三隅=牧浦地志(撮影)コンビとしては地味だが、三角を意識した構図は何気なく美しい。

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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
こんにちは。
座頭市は初期作品は観る機会がなくて未見ですが、これは観たことがあります。赤ん坊を起こさないように敵を倒す様子はやっぱり市さんだし、慣れない赤ん坊の世話にあたふたする姿も新鮮で面白かった!
敵の戦術も上手いですよね。
ラストは涙してしまいました。
宵乃
2011/12/08 12:46
宵乃さん、こんにちは。

この作品にコメントとは、何だか意外な感じが致します。
殺伐とした感じが好きな座頭市ファンは、この作品はダメかもしれませんが、僕は大いに気に入りました。
あの作戦、良かったですよね。結局通じませんでしたが(笑)

11月にWOWOWで全作放映したのでブルーレイに保存したんですよ。
しかし、一昨日壊れてしまったので、修理に出しますTT
オカピー
2011/12/08 20:06
座頭市は、殺陣のアイデアと凄まじさ、勝新の愛嬌というかユーモアというかの差で、人気を持続させたところがあるようで、ただ強いとか、愛嬌があるだけでは、無理だったでしょうね。

例のホームセンターで売っている4枚組みのDVDで、『美女と野獣』を手に入れました。
後の三枚が『オズの魔法使い』と『透明人間』『宇宙戦争』
この組み合わせはなんでしょうね?
考えた組み合わせというより適当に組み合わせたんでしょうね。
ねこのひげ
2011/12/09 06:27
ねこのひげさん、こんにちは。

>殺陣
「椿三十郎」の三船敏郎も速いと思いましたが、勝新の居合抜きはたまげますね。
連続の殺陣では勝新に適うのはいそうもないです。

>4枚組みのDVD
ファンタジーとSFで多少関連性はありますけど、無理がありますね(笑)
オカピー
2011/12/09 21:22
ブログ 座頭市で 検索中です
私は 勝新さん の 座頭市を テレビドラマだったかなぁ? 少し記憶にあります。今の若い人は 知っているかナァ?
今 動画で 座頭市 勝新太郎 を 見ています。セリフの入った歌が渋いですね。カツシンさん伝説 すごいですね。
あの時代を 知らない僕です。
映画同好会(名前検討中 座頭市を語る会
村石太キッド&中村
2012/01/07 18:58
村石太キッド&中村さん、こんにちは。

ご苦労様です<(_ _)>
同好会、頑張ってください。
オカピー
2012/01/07 21:40

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