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zoom RSS 映画評「稲妻草紙」

<<   作成日時 : 2011/07/01 09:40   >>

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☆☆★(5点/10点満点中)
1951年日本映画 監督・稲垣浩
ネタバレあり

WOWOWの阪東妻三郎特集五本のうちお馴染みの「丹下左膳」と監督としての信頼感が高い稲垣浩の本作を観ることにした。特に本作は戦中に「無法松の一生」で組んだことがあるお二人なのでちょいと楽しみにしていたのでありますが、結論から言えば「無法松」には遠く及ばない。

上意討ちを命じられた阪妻が、その対象である三國連太郎に共鳴するところ少なくなく、なるべく会わないようにと願いつつも、彼の出身の街で遂に会ってしまう。それでも刀を抜かずに三國のかつての恋人である田中絹代や宿屋の女中・木暮実千代との間をうろうろしている間に、上役が六人組と呼ばれる連中を派遣したので、遂に色々な思い出の詰まる境内の階段で三國の代わりに斬り合いに応じ、それを知った三國が後を追うが、時既に遅し。

というお話で、前半はじっくりながらモタモタせずしっかり作っている印象があってなかなか面白いが、阪妻と田中と三國と木暮の四角関係が始まるとこれがどうにも訳の解らない代物に落ちてしまう。

特に観客が首を傾げると思われるのは、阪妻と田中女史が良い仲になったかと思っていると、数シーン後には彼女は昔の願いどおりに三國に駆け落ちを持ちかける。かと思っていると、阪妻の思いを知った三國が境内に駆け出した後、ラスト・シーンでは結局駆け落ちをしなかった三國の帰国を田中女史が待っている、という流れになっている部分である。こじつければ解らぬ展開ではないものの、観客があれやこれや考えているうちに映画が終わるのでは作品として拙いと言わざるを得ない。特に、三國の考えが全く解らないので退屈してしまう。

かくして、時代劇としても後半は締まらないこと甚だしい。

階段での決闘が稲妻の最中だからこういう題名になったのだろうが、稲垣浩と阪妻だからこういう題名にしたのではないかと余分なことを考えているうちに映画は終わった。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
以前、大物ベテラン俳優の方が言ってましたが、作ればお客が入るので、1年で2,30本に出演したことがあるとか・・・粗製濫造状態だったそうです。
東京で1日撮影して、すぐに京都に向かい、京都の撮影もそこそこに東京にひっぱっていかれるという状態が続いていたそうです。
そりゃ、版妻も市川雷蔵も早死にしますよね。(~_~;)
ねこのひげ
2011/07/02 08:08
ねこのひげさん、こんばんは。

撮影所での事故で亡くなった赤木圭一郎も足かけ3年で30本以上出ていますものね。殆ど主役ですからそれは大変なものです。
当時は撮影所が東と西にあって半ば独立した会社のような感じだったようですから、仰るように東へ西への状態です。
そんな製造状態ですから、粗悪品も腐るほどあったのでしょう。^^;
オカピー
2011/07/02 19:58

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