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zoom RSS 映画評「男の出発」

<<   作成日時 : 2011/06/08 07:58   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 3 / コメント 6

☆☆☆☆(8点/10点満点中)
1972年アメリカ映画 監督ディック・リチャーズ
ネタバレあり

“出発”と書いて“たびだち”と読ませる。

1960年代後半アメリカン・ニューシネマの時代になって激減したのが西部劇である。しかし、たまに作られるものの中に秀作もなくはなかった。ピーター・フォンダが監督・主演した「さすらいのカウボーイ」が特に良かったが、ディック・リチャーズという写真家上がりの監督が作った本作も秀逸という評判で、後年見る機会に恵まれ、今回が二度目となる。

母と二人暮らしの16歳の少年ゲイリー・グライムズがカウボーイに憧れ、たまたま通りがかったキャトル・ドライヴの炊事手伝いに雇って貰うが、初心者らしく失敗の連続、カウボーイ生活の厳しさが身に沁みて解るようになる。やがて、約束の地と思って定住しようと思っている宗教団体の一行と遭遇、欲張りな牧場主が暴力がらみで出て行かせようとした為、ドライヴの連中は出て行くが、少年が宗教グループに同情して残った為に結局引き返して牧場主一味と決闘になる。少年がうろうろしているうちに敵も味方も全滅、宗教団の人に死体を埋めて貰って家に帰って行く。

一言で言えば、苦い経験を通して子供から大人の世界へと入って行く若者の成長記録。少年が煙草を薦められて遠慮する場面がお話が三分の二くらい済んだところにあるのが象徴的である。

そんな主人公を演じたグライムズの初々しさがなかなか良いし、少年を見捨てられず引き返してくる周囲の大人たちの男気が昔からの西部劇風で泣かせます。ビリー・グリーン・ブッシュ、ルーク・アスキュー、ボー・スベンスン、ジェフリー・ルイス、という名傍役の面々なり。

写真家上がりらしく優れた構図のショットの積み重ねはニューシネマ時代らしく観照的であるが、行間から感情が滲み出てノスタルジック以上のものを醸成している。

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男の出発(たびだち)
(1972/ディック・リチャーズ監督/ゲイリー・グライムズ、ビリー・グリーン・ブッシュ、ルーク・アスキュー、ボー・ホプキンス、ジェフリー・ルイス、ウェイン・サザーリン、ジョン・マクライアム、マット・クラーク/93分) ...続きを見る
テアトル十瑠
2011/06/08 09:24
映画「男の出発(たびだち)」観た
製作:アメリカ’72 原題:THE CULPEPPER CATTLE COMPANY 監督:ディック・リチャーズ ジャンル:★西部劇/青春カウボーイに憧れる16歳の少年ベンは、テキサスからコロラド州へ牛を運ぶカウボーイのボ... ...続きを見る
忘却エンドロール
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コメント(6件)

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>ビリー・グリーン・ブッシュ、ルーク・アスキュー、ボー・スベンスン、ジェフリー・ルイス、という名傍役の面々なり。

僕は、途中でキャトル・ドライブを抜けざるを得なかったカウボーイの、マット・クラークの顔を良く覚えています。「大いなる勇者」にも出てました。
十瑠
2011/06/08 11:38
こんにちは!
この邦題は深いですよね。原題のままだったら味気なかったと思います。

生きてきた世界がまるで違う少年と大人たちですが、案外仲良くなっていく様子が違和感なく描かれていて、ロードムービーとしても楽しめました。
写真家上がりの監督さんで、ここまでの作品を撮ったというのが凄いですね。
宵乃
2011/06/08 12:01
父が良い映画だと言っていたので観たいんですが、中々観られる機会がないですね・・・・。

ゲイリー・グライムズって『おもいでの夏』ですよね?
妙に印象に残ってます。
ドラゴン
2011/06/08 13:24
十瑠さん、こんばんは。

>マット・クラーク
渋いところをよく記憶していますね^^
「大いなる勇者」もなかなか良い西部ドラマでした。
オカピー
2011/06/08 20:49
宵乃さん、こんばんは。

>ロードムービーとしても
そうですね。
古いところでは「赤い河」もこんな感じでした。

>写真家上がり
次のハードボイルド映画「さらば愛しき女よ」も良い映画でしたね。
オカピー
2011/06/08 20:51
ドラゴンさん、こんばんは。

NHK−BSで観られたんですよ。
惜しかったですね。

>『おもいでの夏』
そうです。
一般的にはこちらの方が有名でしょう。
もっと大物になるかと思っていましたが、途中で消えてしまいました。
オカピー
2011/06/08 20:53

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