プロフェッサー・オカピーの部屋[別館]

アクセスカウンタ

zoom RSS 映画評「ジョッキーを夢見る子供たち」

<<   作成日時 : 2010/08/23 14:35   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 3

☆☆★(5点/10点満点中)
2008年フランス映画 監督バンジャマン・マルケ
ネタバレあり

現在くらいドキュメンタリーが映画館で公開されている時代もあるまい。フィルムで撮影しなくても映画館にかけられる時代ということもあるし、今世紀になって自然ドキュメンタリーがブームを起こしたという理由もあるにちがいない。

で、本作は、フランスで唯一の騎手・厩務員養成の国立寄宿学校に取材したドキュメンタリー。

三十人ほど入学した生徒のうちほぼ二人の少年に焦点を当て、親元を離れ教官から厳しい言葉を投げかけられた後やがて一人は見事に騎手になってデビューする。一人は厩務員になるか若しくは脱落するしかないのだろうが、映画はそこで行われている出来事のみを即実的に収録、余分なコメントもないし、少年たちもドラマチックに扱われない。
 そういう意味では本作のカメラマンの一人ロラン・シャレが参加した「皇帝ペンギン」とは正反対の作風であり、どちらが面白いかは別問題として、ドキュメンタリーとしてはこちらのほうがあるべき姿である。

エルメスカップでの武豊も一瞬映るが、競馬そのものは特に重視されているわけではないので、そちらを期待して観るには向かないと言うべきだろう。今大人になってこうしてこの作品を見ている我々も、多かれ少なかれ、ハードルを越えたり越えられなかったりして現在がある。それを思い起こさせるだけの効果はあるかもしれない。

ディスク・ジョッキーの方が楽そうです。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(3件)

内 容 ニックネーム/日時
これは場末ながら良質なヨーロッパ映画を提供してくれている大阪のシネ・ヌーヴォで公開されていました。競馬に対する認識が日本とはずいぶんと違うフランスで、騎手・厩務員養成の国立寄宿学校があるということと、フランスにおけるプロの養成や教育に対する意識の一端を垣間見れるだろうと興味深く思ったけれど、WOWOWなどで放映されるTV画面でも十分かなって劇場までは足を運ぶところまではいかなかった作品。
8月放映は見逃したので9月で観てみようかなって思っている。「WATARIDORI」や「皇帝ペンギン」などでは作為が感じられた私には本作は結構面白いと思うかもです。
>現在くらいドキュメンタリーが映画館で公開されている時代もあるまい。
映画の始まりはそもそもがリュミエール兄弟によって取られたドキュメンタリーからなんだけど、それにしてもドキュメンタリー映画の多いこと。事実は小説よりも奇なりで最近の底の浅いフィクション作品を観るよりも脚色されているとはいえドキュメンタリー映画のほうがよほど手ごたえあるのも多い。
とはいえドキュメンタリー映画でもフィションとの境界があいまいで?と思えるものや、史実を描いたものでも材料をつぎはぎして三面記事的興味に終始するものも多いのも事実。
そこへいくとNHK製作の「映像の世紀」は素晴らしいドキュメンタリー作品だと思う。残された膨大な映像から、20世紀という時代そのものが、2つの大きな戦争によって歴史がどのように激変していったのかが、見事に語られている。娘が中学生のとき「学校の教科書よりもこっちの方が歴史がよく分かるわ」と言ったのも肯ける。このときばかりはさすがNHKって思った。
シュエット
2010/08/25 14:05
長くなってしまって…
「映像の世紀」を観るたびに記録された映像そのものの語りの強さとそれゆえのプロパガンダ牲も考えさせられる。
用心棒さんに教えてもらってDVDで観たナチス党大会を映像化した、といってもドラマティックに描きかえられた「意思の勝利」は観ていてやはり高揚させられる。フィクションでもドキュメンタリータッチで描かれた作品も多い。否応なく観客を歴史の証人の立場に引きずり込む効果があるんでしょうね。
話が横道にそれてごめんなさい。
シュエット
2010/08/25 14:06
シュエットさん、こんにちは。

昨日落雷でネットワークがいかれた為に兄貴の家から出張で打っております。
いつまでもいるわけには行かないので簡単にレスすることにします。<(_ _)>

本作は非常に突き放した捉え方なので、同じドキュメンタリーでも扱われるかなり不親切な作り方と思いました。
有体に言えば、ちょっと眠くなるような感じがなくもない。
シュエットさんのように、映像から色々お考えになるのがお好きに方には良いかもしれないですが。

>ドキュメンタリー映画のほうがよほど手ごたえある
そうですね、今月なんかは本当に程度の低い作品ばかりで相当ゲンナリしているわけですが、以前も申したようにドキュメンタリーには書く面白さが余りないんですよ。主題である程度映画の価値が決まってしまう。
厳密に言えば、素材の扱いとかアングルとか消化の程度とか色々観る点はありますけど、フィクションを分析するような面白さはないですよね。

>「学校の教科書よりもこっちの方が歴史がよく分かるわ」
史実に忠実に作った歴史ドラマなんかでもそれは言えますね。
今ほど華美に走らない時代の中国歴史劇なんかは随分参考になり、「大事件はこのように映画で紹介してくれないかなあ」などと世界史好きの僕は思ったものです。^^

>「意志の勝利」
本作は未見ですが、レニの表現は大変力強いですから、見応えがあるでしょう。双葉塾の僕としては映画でプロパガンダを打つのは余り好かないですが、観る価値は大いにありそうですね。
オカピー
2010/08/25 14:59

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
映画評「ジョッキーを夢見る子供たち」 プロフェッサー・オカピーの部屋[別館]/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる