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zoom RSS 映画評「007/私を愛したスパイ」

<<   作成日時 : 2010/05/06 14:23   >>

驚いた ブログ気持玉 2 / トラックバック 2 / コメント 6

☆☆☆☆(8点/10点満点中)
1977年イギリス映画 監督ルイス・ギルバート
ネタバレあり

「007」シリーズ通算第10作はジェームズ・ボンドがロジャー・ムーアに代って3本目である。ムーア以降のシリーズの中ではこの作品が一番面白く作られていると思う。前の2本はつまらないので、今回は割愛。

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英国の原子力潜水艦が突然行方不明になり、オーストリアで休暇を楽しんでいたボンドが急遽呼び出され、何者かが発明したらしい原潜追尾システムの設計図を追ってエジプトのカイロに飛ぶ。
 同じ頃ソ連の原潜も姿を消していた為KGBの美人スパイ、アニヤ(バーバラ・バック)が敵の正体を掴む為にボンドと呉越同舟することになり、二人は敵方の繰り出す数々の妨害をはねのけ、海洋学者夫婦に偽装して謎のドイツ人(クルト・ユルゲンス)が作り上げた海洋研究所に乗り込む。

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というお話で、シリーズをずっと見て来た人はシリーズ・パロディーのオンパレードになっているのに気付かれるはず。
 英ソの原潜が何者かにさらわれるというのは、本作を監督したルイス・ギルバートが10年前に作った「007は二度死ぬ」と同じ図式で、スキーでの脱出劇は「女王陛下の007」、列車内の対決は「ロシアより愛をこめて」、裏切者の始末の仕方や幕切れのズッコケは「サンダーボール作戦」といった具合である。

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前期007総集編と思われる所以だが、それだけで高評価しているわけではなく、見せ場を出し惜しみしない作劇に好感が持てるのである。例えば、偽夫婦が車に乗っていると、サイドカー付きのバイクが現れ、さらに車、それを平らげると大型美女キャロライン・マンローの操縦するヘリコプターが追い掛けて来る。こうしたアクションの畳み掛けが見事で、水陸両用の車で海中からヘリコプターを仕留める一幕がご機嫌。

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留めを刺すのが「ジョーズ」のヒットを受けて現れる人間ジョーズことリチャード・キールで鋼鉄製の歯で色々な見せ場を繰りひろげた挙句に幕切れ寸前本物のジョーズ(つまり人食いサメですな)と食い合うというおとぼけで大笑いさせてくれる。その他にも「アラビアのロレンス」の音楽がパロディー的に流れたり、ロジャー・ボンドの落下傘が開くと英国国旗になっているなど随所に笑いを交えて誠に楽しい。

「007」シリーズでは世界征服を企む悪党の為に東と西が歩調を合わせるというパターンが多いが、本作では実際に呉越同舟するという初めての展開となっているのがデタント(雪解け)末期時代をいかにも感じさせて興味深い。その後ソ連のアフガン侵攻を巡っての睨み合いはあったが、12年後所謂冷戦は終わる。

正確には「愛したスパイを殺したスパイを愛した女スパイ(私)」ですね。

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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
オカピーさん、あんまり懐かしかったので、思わずコメントにあがってしまいました。
これは、わたしが中学2年のときに友人と行った想い出の作品・・面白かったあ。最近の007は観ていませんが、ロジャー・ムーアのころは好きでした。わたしとしては前二作も楽しめましたが、ショーン・コネリー=007になっちゃってたんで、作品制作は苦しかったんでしょうね。
この作品では、バーバラ・バックが、とても素敵でこのころファンになってしまってましたし、このような娯楽大作がヨーロッパ(イギリス)で製作されていたというのも魅力的です。
では、また。
トム(Tom5k)
URL
2010/05/08 21:42
トムさん、こんにちは。

>前2作
35年くらい観ていない計算になるので、どんなもんだったか正確に憶えていないですが、007ファンは「なかったことにしたい」作品群らしいですよ。
双葉さんの評価も芳しくなかった。
それに比べると本作は断トツに面白く、「ユア・アイズ・オンリー」の評価も通の間では高いですね。
「ムーンレイカー」はとんでも映画という評判ですが、僕は割合好きでした。

>ロジャー・ムーア
スマートなのは良かったけど、コネリー氏より年上だったのが惜しい。(笑)

>バーバラ・バック
リンゴ・スターの二番目の奥さんですよね。
調べてみたらまだ婚姻生活が続いていて、何だか感動しました。^^
オカピー
2010/05/09 09:47
10作記念ですよね ひとつの金字塔的作品ですよね
ジョーズ役最初 ジャイアント馬場にオファー来たとか・・・・
断ったようですが
水上バイクなんかも 最新兵器として登場しましたね
クルト ユルゲンス貫禄ですが やや歳をとりすぎですか
いまいちだったような・・・・
カズ
2010/05/10 20:38
カズさん、こんばんは。

面白かったですねえ。
公開当時「マンガ」といった評もありましたが、概ね好評でした。

>ジャイアント馬場にオファー
ふーむ、動きがどうだったでしょうか?(笑)

>クルト・ユルゲンス
調べてみたら、当時62歳。
ムーア氏も50歳で、実はボンド役にはちょっと年齢が行きすぎていた感はありましたが、スマートなのは良かった。
オカピー
2010/05/11 00:51
たしかに面白かったですね。すこぶる快調に飛ばしておりました。
ジョーズを筆頭に漫画チックともいえますが、楽しめればいいのです。
実際、本作の前2本も私はわりと面白かったです。
ボー
URL
2010/09/17 07:00
ボーさん、こんばんは。

昨今の作品は何でもかんでもリアリズムでね、面白くないです。
前の二作に比べると密度が濃くて、ロジャー・ボンドでは僕は断然これをお薦めしますね。
前の二作はジャングルと東洋が舞台で、邪劇ムードが濃厚で有難くなかった・・・
オカピー
2010/09/18 00:05

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