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zoom RSS 映画評「聖女ジャンヌ・ダーク」

<<   作成日時 : 2009/10/20 13:06   >>

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☆☆☆(6点/10点満点中)
1957年アメリカ映画 監督オットー・プレミンジャー
ネタバレあり

聖女ジャンヌ・ダルクについては文学作品、映画で色々と扱われている以上お話自体には新鮮味がないので、興味の中心はアプローチの仕方や作り方ということになる。

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百年戦争(1337−1453)末期、フランスの農村に生まれた少女ジャンヌ(ジーン・セバーグ)が、神の声に従ってシャルル7世(リチャード・ウィドマーク)を即位させ、英国に占領されていたオルレアンを解放させるが、結局パリ解放に消極的な7世側に英国に売られて裁判の末に火刑に処されてしまう。

原作は英国(アイルランド)の大劇作家ジョージ・バーナード・ショーの「聖女ジョーン」をこれまた英国の大御所作家で「第三の男」の原作・脚色でもお馴染みのグレアム・グリーンが脚色、オットー・プレミンジャーが監督しているので、映画ファンなら多少の興味を覚える筈だが、何度も彼女の伝記映画を観ている向きには余り面白くない。ジャンヌやシャルル7世や異端審問官の亡霊が彼女の生涯を振り返るというアングルを付けているにも拘らず、ショーらしい皮肉がさほど感じられない直球的な評伝に推移しているからである。

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国家と教会の間でジャンヌが翻弄されるというお話の展開の中に宗教・教会の矛盾が顕在化する部分が興味深いものの、それが余り明確に出て来ないのは脚色をしたグリーンがカトリック教徒だったからかもしれない。それでもジャンヌ・ダルクの生涯を全く知らない人ならそこそこ楽しめる可能性はあり、彼女を神格化しない現代性も良い。

愛国主義者は国に利用される、というお話。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
こんばんは。
ジャンヌ・ダルクの勇ましさ、ではなくて、宗教の方面に力を入れたような作りでした。
グレアム・グリーンは読んだ本もありますし、嫌いじゃないのですけど(「第三の男」なんてのもありますしね)、おもしろくはなかったですね。
ボー
URL
2009/12/10 00:23
ボーさん、こんばんは。

>宗教の方面
「裁かるるジャンヌ」や「ジャンヌ・ダルク裁判」といった見ごたえのある作品も観ていますので、比較するとちょっと物足りなかったです。
バーナード・ショーの原作もこんなものだったのかなあ。

>グレアム・グリーン
「情事の終り」「権力の栄光」「静かなるアメリカ人」「第三の男」など映画化作品も多いですし、自ら脚本にも携わっている人ですが、自らのカトリック卿としての立場が反映されることが多いようですね。
僕が最近読んだ「事件の核心」は比較的読みやすかったですよ。純文学と言われる中では面白い方だったかもしれません。
オカピー
2009/12/10 08:49

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