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zoom RSS 映画評「ジプシー・キャラバン」

<<   作成日時 : 2009/10/11 09:32   >>

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☆☆☆★(7点/10点満点中)
2006年アメリカ映画 監督ジャスミン・デラル
ネタバレあり

1000年前に北インドから西に流れて欧州を中心に散らばっていった人々がジプシー(ロマと自称)と呼ばれるようになったことを教えてくれたのは、確かトニー・ガトリフの「ラッチョ・ドリーム」だと思う。
 ガトリフの一連の作品でロマの音楽(ドゥエンデ)や踊りに我々も大分親しくなっているが、よく知られているスペインのフラメンコもロマの音楽と踊りをルーツにする。

本作はスペイン、マケドニア、ルーマニア、インドから参加した5組のロマ音楽のパフォーマーたちが北米を6週間に渡ってツアーする様子を捉えた音楽ドキュメンタリーで、ドゥエンデの魅力を伝えると共に、その間に各人へのインタビューからロマの差別や迫害との長い苦闘の歴史を浮かび上がらせる。「差別への“復讐”は教育を受けさせること」という、平和的なロマらしい言葉がじーんと胸に響く。

彼等の音楽は長い歴史を経て夫々の趣が現れているが、その一方で共通する哀愁と野趣を帯びるメロディーや歌唱法には、そうした長い苦闘が染み込んで生まれてきたことを感じさせ、マケドニアの歌姫エスマの力強い歌声、スペインのフラメンコ歌手ファナの歌は深く心に染み込んでくる。魂の音楽と言われる所以がよく解る。

歌ばかりではなく、アントニオ・エル・ピパのフラメンコ、インド出身マハラジャの女装ダンサーの坐りながら回転する踊りも印象深い。

関連CDを買いたくなるです。

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タイトル (本文) ブログ名/日時
「ジプシー・キャラバン」
WHEN THE ROAD BENDS: TALES OF A GYPSY CARAVAN 2006年/アメリカ/115分 at:第七藝術劇場 ...続きを見る
寄り道カフェ
2009/10/16 14:33

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
>関連CDを買いたくなるです。
はいっ、買いました!
サントラは友人がコピーしてくれた!
ルーツは一つ。
言葉よりも先に音があった。リズムがあった。
やはり音楽ですね。
生理にがつーんと来ましたね。
どっかまる一日ロマの音楽に浸り、フラメンコの血と汗と涙の踊りを堪能しようとまだ録画したのを観てませんが、カルロス・サウラ監督の「カルメン」「血の婚礼」「恋は魔術師」の3本をテレビの横においている(笑)
クストリッツァもガトリフも、なんといっても魅力は音楽ですものね。
一つの根からこうして各地に散らばり、そして出会ったときには音だけで融合し合える。
流浪の民の苦難と迫害の歴史とともに、血で繋がっている、そんな逞しさもびんびん感じました。
良かったです。
TBしますね。
でも本作は、どなたもTBもコメントもないとは淋しい。というより、民族の歴史を物語るとっても素晴らしい映画を観ていないとは!!





シュエット
2009/10/16 14:33
シュエットさん、こんばんは。

>TBもコメントもない
TBはどうしようもありませんが、コメントがないのは僕の力不足です。TT
本作ばかりでなく、これはという映画を観ていない人が多いのは残念ですねえ。
絶対数はともかく、現在相対的に客を多く集めるのは邦画、それもTVに関連性の高い映画か、若しくは洋画邦画を問わずシリーズものばかり。完全に映画界はTV化しておりますですよ。全く嘆かわしい。

僕は音楽は映像があると邪魔なような気がするので、寧ろ2chステレオで“聴いていたい”ような作品でした。
音楽を聞いているだけで苦闘の歴史が感じられて来るよう。
オカピー
2009/10/17 00:51

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