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<<   作成日時 : 2009/01/06 15:22   >>

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☆☆☆(6点/10点満点中)
2007年アメリカ映画 監督ジョン・ゴードン、ウィル・スペック
ネタバレあり

フィギュア・スケートをテーマにした作品はいつ以来だっただろうか。部分的に扱われるのを別にすれば丁度30年前まだ学生時代に観た「アイス・キャッスル」以来か、いや90年代に「冬の恋人たち」というのもあったな、などと考えているうちに映画が開巻する。

金持ちの養父の資力により英才教育を受けた男子フィギュアスケート選手ジョン・ヘダーとポルノ俳優もやっているむさくるしいウィル・フェレルは実力伯仲、犬猿の仲の為ある大会で取っ組み合いの喧嘩になり、二人とも“男子フィギュア・シングル部門”から永久追放の処分を受けてしまう。養父にも見捨てられスケート用品店で働くことになったヘダーが男のストーカーから「追放された選手がペアで出られないという規則はない」と教えられ、紆余曲折の末にフェレルとペアを組むことになる。

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本作の面白さの大半はこの着想にあると言って良い。フィギュアスケートの規定の盲点を突いたアイデアで、映画の登場人物と同様に我々も「あっ」と思わされるわけである。その意味で邦題は巧みにネタが伏せられている(とは言ってもそれを知らずに本作を見る人はまずいないであろう、何しろ映画を観る前に一切の情報を得ないことにしている僕でさえ知っていたのだから)。

さて後半は、思わぬライバルの出現に泡を食った双子ペア(ウィル・アーネット、エイミー・ポーラー)がライバルを蹴落とそうとあれやこれやの作戦を繰り出し、二人の仲を裂くべくヘダーと恋に落ちた妹ジェナ・フィッシャーをニンフォマニアのフェレルのもとに遣わす。

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といった辺りは定石だが、「レミーのおいしいレストラン」同様逆転の発想で観客の興味を呼び起した後定石を大いに利用して作劇する辺り、4人から成る脚本グループはなかなか抜け目ない。パロディーと解されなくもないが、嘘と大げさが微妙に違うように、本作はベースとなるものへの諧謔であるパロディーではなく、定石を活かしたナンセンス喜劇なのだと思う。
 そもそも仲の悪い二人が一つの目標を達成する為に友情を育んでいくのも定石中の定石で、言わばパロディー寸前で踏みとどまっている感あり。

そんな彼らが優勝を目指して取り組む新しい技が凄まじい。正に1960年代末から70年代初めに日本を席巻したスポ根漫画の世界で、スケートのブレードで首を切断してしまいかねない荒技(その昔コーチのクレイグ・T・ネルスンが飛ばされた北朝鮮で実際に起きてしまったのだ、おおこわっ!)である。

かくして本番に臨もうとした二人の前に立ちふさがる双子の姦計。トイレに繋がれたヘダーも川に落とされたフェレルも必死に会場に駆け付ける。懲りない双子は本番でも悪行を繰り返す。

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上品な僕(笑)には些か紹介に困ってしまうような下品なお笑いが目立つものの、何だかんだ言っても笑えるのだから笑えないよりはずっと宜しい。

また、スケート・ファンには現役のサーシャ・コーエン、スケート委員会のメンバーとしてナンシー・ネリガン、「白い恋人たち」ではテーマ曲も作られたペギー・フレミングといった往年の名選手が本人役で出てくるお楽しみあり。

最後に、欧米には日本人に面白味が解りにくいタイプのコメディアンがいる。フェレルもその一人で、「主人公は僕だった」の変化球演技は良かったが、風貌、お笑いのタイプのさることながら体形からして相当見苦しい。そんな俳優を喜劇とは言えスポーツ・ドラマに起用するのも逆転の発想であり、それ自体がギャグである。

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トラックバック(11件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
俺たちフィギュアスケーター
原題 BLADES OF GLORY 製作年度 2007年 製作国 アメリカ 上映時間 93分 監督 ウィル・スペック 、ジョシュ・ゴードン 出演 ウィル・フェレル/ジョン・ヘダー/ウィル・アーネット/エイミー・ポーラー/クレイグ・T・ネルソン/ジェナ・フィッシャー/ウィリアム・フィクトナー ...続きを見る
to Heart
2009/01/06 15:36
『俺たちフィギュアスケーター』
(原題:Blades of Glory) ...続きを見る
ラムの大通り
2009/01/06 16:15
俺たちフィギュアスケーター
今年初笑い・・・笑 ...続きを見る
シャーロットの涙
2009/01/06 18:40
映画 【俺たちフィギュアスケーター】
映画館にて「俺たちフィギュアスケーター」 ...続きを見る
ミチの雑記帳
2009/01/06 18:59
俺たちフィギュアスケーター(映画館)
史上初!男子フィギュアペア? ...続きを見る
ひるめし。
2009/01/06 20:18
俺たちフィギュアスケーター(Blades of Glory)
 日本ではまだ未公開の作品だそうですが、北米興行収入では1位を獲得したウィル・フェレル、ジョン・ヘダーが主演のコメディ。 私は機内で見たのですが、お腹がよじれるほど思い切り笑わせてもらいました{/face_warai/} 退屈しのぎにはピッタリの作品です。 ...続きを見る
Yuhiの読書日記+α
2009/01/06 21:47
「俺たちフィギュアスケーター」を侮るな!
氷が溶けるほど激しく舞って(爆)。 ...続きを見る
豆酢館
2009/01/06 23:06
★「俺たちフィギュアスケーター」
前評判が良かったのに、劇場公開数が少ないので諦めてたら・・・ さすが、4年連続観客動員日本一の「チネチッタ川崎」・・・ 一ヶ月遅れで、異例の緊急上映開始・・・ 日本では全く人気のないフィル・フェレルと 「バス男」のジョン・へダー主演だっつうのに・・・・。 ...続きを見る
★☆ひらりん的映画ブログ☆★
2009/01/07 00:59
俺たちフィギュアスケーター
お馬鹿映画最高っ!!!!!!! ...続きを見る
愛情いっぱい!家族ブロ!
2009/01/10 12:45
俺たちフィギュアスケーター
俺たちフィギュアスケーター スペシャル・エディション [DVD] ...続きを見る
cino
2009/01/12 15:53
「俺たちフィギュアスケーター」
男子ペアのフィギュアって、正式にOKなのか〜。 気持ち悪いけど、おばかで、いいよね。 ...続きを見る
或る日の出来事
2009/05/17 22:26

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コメント(14件)

内 容 ニックネーム/日時
あけましておめでとうございます
昨年は大変お世話になり、有難うございました。

今年初のTBが、こんなおバカ&お下品ネタの作品で恐縮です(笑)
ですが、根は上品好みの筈の私。コレ結構嵌りました〜
こんな私ですが、今年も何卒よろしくです〜。
kira
URL
2009/01/06 15:45
『アイス・キャッスル』懐かしい!
ぼくはLPレコードを持っています。
おそらくブログで初めて目にしたこのタイトル、
興奮のあまり思わずコメントしました。
えい
URL
2009/01/06 16:16
明けましておめでとうございます!
本年もよろしくお願いします♪

この映画、ちょっとお下品な所もありますが、私はとても楽しめた作品でした。
男同士のペアなんて、ありそうでなかった着想ですよねー。
出てくる技もとんでもないものばかりで、お腹をかかえて笑ってしまいました。
もう一度、DVDで見てみたい作品です。

Yuhi
2009/01/06 21:51
あけましておめでとうございます。
今年もよろよろ運転ですがよろしくお願いします…。

てなわけで、新年一発目がこれというのも、きっと何かの縁。ええ、今年はいいことがあるかもしれませんね(笑)。
上品なプロフェッサーにはいささか毒なお笑いもありましたが、いっそ潔いまでにワン・アイデア(といってもいいと思います・笑)で乗り切ったことに乾杯!
豆酢
2009/01/06 23:20
kiraさん、明けましておめでとうございます。

>根は上品好みの筈
あははは、僕と同じですね!
下品でもしつこくなくてあっけらかんとしているのが良いのでしょう。

なかなか書き込みできませんが、旧年同様宜しくお願い致します。
いや今年は書き込みに参りましょう、参りましょうとも!
オカピー
2009/01/07 00:10
えいさん、明けましておめでとうございます。

>『アイス・キャッスル』
>ぼくはLPレコードを持っています。
おおっ、それはなかなか。
残念ながら、音楽は全く思い出せません。
ぺらぺらぺら、調べてみたら当時人気だったマーヴィン・ハムリッシュが音楽短刀で、主題歌の作詞がキャロル・ベイヤー・セイガーとな。
なるほどこれなら買いたくなるかも。

>ブログで初めて
うーむ、今となっては話題性の殆どない作品ですからね。
興奮して戴き有難うございます(笑)。
オカピー
2009/01/07 00:17
Yuhiさん、明けましておめでとうございます。

>ありそうでなかった着想
そうなんです。
そういうのが実は面白い。

>ちょっとお下品
ちょっとどころじゃないです。
しかし、しつこくなくてあっけらかんとしているのが良かったのでしょう(と上と全く同じコメントで、すみません)。
全く誰にも思いつきそうもないのは案外受けない(笑)。

今年も宜しくお願い致します。<(_ _)>
オカピー
2009/01/07 00:22
豆酢さん、明けましておめでとうございます。
今年もよろよろ、もとい、宜しくお願い申し上げます。

>上品なプロフェッサーにはいささか毒なお笑い
そうなんですよ。
品行方正で通っていますからね。

>ワン・アイデア
ですね。
ペアを組んで以降の展開は、ギャグを別にすれば通常のスポーツドラマと変わらないわけで、ある意味40年くらい前の日本のスポーツ根性ドラマは今思うと殆ど喜劇だったと教えてくれますね。
オカピー
2009/01/07 00:31
年明け初TBが本作と「スクール・オブ・ロック」というオバカな幕開け!
お許しくださいませ♪ 
お上品と言いながらも選んだ画像はみな首チョンパだったり!マスコット炎上だったりってところがまたまたよろしいですな。
誰も突っ込まないところに今年も果敢に挑戦していきますよ〜〜♪
よろしくお願いします。 
しゅぺる&こぼる
URL
2009/01/10 13:06
しゅべる&こぼるさん、あけましておめでとうございます。

>オバカな幕開け!
とんでもございません。
100年に一度とも言われているくらいご時世ですからね、
ブログくらいパッと明るく行きましょうや。

>お上品と言いながらも
あははは。世の中というものはとにかく複雑なものです。
通常の作品はこの絵は是非使いたいという場面があるのですが、本作にはどうもそういうところがなくて、作った3枚がどうも中途半端でしたな。

そんなこんなで、今年も宜しくお願い致します。
オカピー
2009/01/10 18:17
オカピーさん、お久しぶりです。
今年もよろしくお願いします。
ウィル・フェレルって嫌いだったのですが、これで嫌いじゃなくなりました。
ここまでやってくれるといいのかもしれませんねー。
かよちーの
URL
2009/01/12 15:56
かよちーのさん、明けましておめでとうございます。
というより、お久しぶりです、というのが先の雰囲気ですね。

>ウィル・フェレル
僕の場合は「嫌い」を払拭できるほどではなかったですが、「奥さまは魔女」の鈍重さに比べると、随分「笑える喜劇人」になりました、はい。

今年も宜しくお願いします。
オカピー
2009/01/13 01:54
おばかな映画、嫌いじゃありません。
しかもマリリンがらみですし!
個人的には男男ペアは見たくないですが!(笑)
ボー
URL
2009/05/17 22:52
ボーさん、こんばんは。

おばかの表現次第ですかねえ。

>マリリンがらみ
うーん、全然忘れているっ!

>男男ペア
ふーん、この映画の影響でルール改正あったかもです。(笑)
オカピー
2009/05/18 02:39

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