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help リーダーに追加 RSS 映画評「ヴィーナス」

<<   作成日時 : 2008/12/14 14:27   >>

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☆☆☆☆(8点/10点満点中)
2006年イギリス映画 監督ロジャー・ミッシェル
ネタバレあり

「ノッティングヒルの恋人」「Jの悲劇」などと良い感覚を示してきたロジャー・ミッシェルの最新作はあっぱれな人生観照劇である。

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若い頃は大スターだったが今や死体役しか回ってこない老俳優ピーター・オトゥールは、前立腺の手術をした後にも拘らず、俳優仲間レスリー・フィリップスが持て余す姪の娘ジョディー・ホイッテカーに情熱を刺激されて連れ回す。彼女のほうも接触以外の行為を認めるが、色々と交換条件を付きつける。老優は彼女の希望を叶えてやり、二人で出掛けた海辺で命を全うする。

谷崎潤一郎の「瘋癲老人日記」にインスパイアされた作品だそうであるが、谷崎のねっとりした描写とは全く逆にからりと洒落っ気たっぷりに作られている。老人が英国紳士らしくジョークを飛ばし飄逸な態度で我々を魅了してくれるのが有難い。

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若い頃からプレイボーイだったのであろう、三人の子供と妻を置いて駆け落ちした過去がある。そんな若気も今や昔、過去の栄光を知る者も少なくなった老境に埋没する老人がジョディーの登場で回春し人生の残照を輝かす模様に、母親に追い出され大伯父にも毛嫌いされる彼女が老人により自分の存在価値に気付かされ他者に対して優しい目を持つようになるというお話が添えられる。

社会のお荷物と思われている人々にも情熱もあれば生きる価値もある、という作者の思いが伝わり、本人も気付かないまま互いの傷を舐め合っている二人に胸が熱くなる。

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数十年前に捨てたものの金銭的な面倒を見ている妻ヴァネッサ・レッドグレーヴをオトゥールが訪れる場面も素晴らしい。近く訪れる死を悟り、これまで悲しみと苦労を味わせた詫びの思いを込めてキスをし、それに素直に応えるヴァネッサの達観した表情に温かみと同時に切なさが滲む。名場面と言うべし。

オトゥールの老境の表現もお見事。

20年くらい前の森繁久弥ならオトゥールに負けない演技ができたでしょう。

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「ヴィーナス」
ヴィーナス 特別版ワーナー・ホーム・ビデオこのアイテムの詳細を見る 70代の英国人俳優モーリス(ピーター・オトゥール)。若い頃は数々の浮き名を流した人気スターも、 いまや回ってくるのは端役ばかり。私生活でも妻ヴァレリー(ヴァネッサ・レッドグレーヴ)と別居し 独りで暮らすモーリス。ある日、俳優仲間のイアン(レスリー・フィリップス)のもとにやって来た 彼の姪の娘ジェシー(ジョディ・ウィッテカー)と出会う。乱暴な口を利き、無作法きわまりない ジェシーだったか、モーリスは若くて美しい彼女に年甲斐もなく心... ...続きを見る
心の栄養♪映画と英語のジョーク
2008/12/14 14:36
ヴィーナス
『ヴィーナス』 ---VENUS --- 2006年(イギリス) ...続きを見る
こんな映画見ました〜
2008/12/15 22:51
ヴィーナス
Venus (2006年) 監督:ロジャー・ミッチェル 出演:ピーター・オトゥール、ジョディ・ウィッテカー、レスリー・フィリップス、ヴァネッサ・レッドグレイブ 70歳を過ぎた老俳優が孫ほど年の離れた少女に恋心を抱く様子を描いたハートフル・コメディ 老人が最後に一花咲かせるというありがちな話でなく、待ち合わせをすっぽかされてもずっと待ち続けたり、若い男に対抗心を燃やしたりと、年老いても少年の心を忘れずに生きている様子を活き活きと描いており、好感が持てる。 また、冒頭で友人と新聞の死亡記事を見なが... ...続きを見る
Movies 1-800
2008/12/19 23:58
<ヴィーナス> 
2006年 イギリス 94分 原題 Venus 監督 ロジャー・ミッチェル 脚本 ハニフ・クレイシ 撮影 ハリス・ザンバーラウコス 音楽 コリーヌ・ベイリー・レイ 出演 ピーター・オトゥール  レスリー・フィリップス  ジョディ・ウィッテカー    リチャード・グリフィス  ヴァネッサ・レッドグレーヴ  ブロンソン・ウェッブ 若き日には数々の浮名を流した往年の人気スターのモーリス(ピーター・オトゥール)でしたが、今は70代になり端役や死体の役などが多くなり、妻... ...続きを見る
楽蜻庵別館
2008/12/26 09:16
ヴィーナス を観ました。
先日のぷち・ばかんすの旅 帰りの機上で…。 ...続きを見る
My Favorite Things
2009/01/12 21:32
ヴィーナス
この映画は ある程度年齢を重ねた人にしか ...続きを見る
風の吹くまま、気の向く
2009/03/09 18:26
『ヴィーナス』を観たぞ〜!
『ヴィーナス』を観ました20代の奔放な女性の登場により、自分の人生を見つめ直す70代の男性の心の旅が描かれるヒューマンドラマです>>『ヴィーナス』関連原題: VENUSジャンル: ドラマ/コメディ/ロマンス上映時間: 95分製作国: 2006年・イギリス監督: ロジャ... ...続きを見る
おきらく楽天 映画生活
2009/10/11 23:07

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
こんばんは、はじめまして(ですよね?)。
TBのお返しが大変遅くなりごめんなさい。

>数十年前に捨てたものの金銭的な面倒を見ている妻ヴァネッサ・レッドグレーヴをオトゥールが訪れる場面も素晴らしい。近く訪れる死を悟り、これまで悲しみと苦労を味わせた詫びの思いを込めてキスをし、それに素直に応えるヴァネッサの達観した表情に温かみと同時に切なさが滲む。

このシーンは男女関係があった人達と、別れた後の理想の逢い方というか?付き合い方?といえるのではないかと思いました。

キレイ事はさておき、お互いに過ごした時間は消せないわけですからね。
この作品は「老い」というものに、少し元気をくれる作品のひとつかもしれませんね。
moriyuh
URL
2009/01/12 21:37
moriyuhさん、初めまして!

>TBのお返し
どう致しまして。有難うございました。

>別れた後の理想の逢い方
修羅場にならない大人の関係ですね。
特に、夫人が大変大人だったんでしょう。若い時は相当苦労したんだろう、ということが滲む名場面でした。

>「老い」というものに、少し元気をくれる作品のひとつ
そうですね。
また、うらぶれた若い人にも元気を与えそうです。
オカピー
2009/01/13 02:23

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