|
☆☆☆(6点/10点満点中) 2007年アメリカ映画 監督オリヴァー・ヒルシュビーゲル ネタバレあり ジャック・フィニーの有名なSF小説「盗まれた街」の4度目の映像化で、僕はそのうち最初の二本を観ている。最初のドン・シーゲルのモノクロ版は簡潔なタッチで巧妙にサスペンスを醸成した佳作で、二度目のフィリップ・カウフマン作はふんだんにSFX(当時CGはまだ利用されていない)が盛り込まれた傑作だった。 三度目ともなるとさすがにどうかと思ったが、原作の基本設計がしっかりしているので結構楽しめる。 まずスペース・シャトル“パトリオット”の事故がプロローグ。シャトルの残骸に正体不明の胞子状生物が付着、これは一体何だろうというのがお話の始まりである。 精神科医ニコール・キッドマンが小学生の息子ジャクスン・ボンドの悪夢にうなされるある日、知らん顔を決めていた元夫ジェレミー・ノーザムが4年ぶりに息子に逢いたいという連絡を寄こす。彼は疾病対策センターのお偉方だが、事故の日残骸の一部に触っていて、観客は彼女の患者の「夫が夫でなくなった」という告白と併せて、この胞子状生物が悪さをしていることに気付かされる。 ヒロインが気付いた頃にはもう既に感染者は周囲に蔓延しているわけで、感染者の振りをして街を歩くことで襲われずに済むのだが、危険を察知して息子を取り戻す時にノーザムからウィルスを浴びせられてしまう。眠らなければ発病しないことが解っている彼女は、消えた息子が義母の家にいることを掴んで脱出、恋人ダニエル・クレイグを含む医者仲間が救助にやって来るまで眠気覚ましの薬を打ちながら逃走を続けることになる。 改編によって感染ゾンビもののヴァリエーションみたいになった印象もあるが、ゾンビものよりこちらのほうがサスペンスフルに仕立てられる要素に満ちている。じわじわ知人が別人に変わっていく恐怖(中身の違うコピー人間が出来る以前の映画化とは違う。恐怖度はオリジナルの設定に及ばず)、無表情を装えば襲われないという設定によるサスペンス、眠らないと発症しないというアイデアなど、静かにサスペンスが醸成されていくのである。 従って、感染者が車にたかってくるゾンビ映画もどきの描写はマイナスにしかならなかったような感じがする。見せ場における刻みネギ的ショットも気に入らないが、幕切れにどんでん返しがないのは好印象。 原作から引き継いで本作の根底には思想的に乗っ取られることへの恐怖があるが、それが具体的にアメリカ人が恐れる共産主義を指していると思わない方が良い。 この恐怖と、幕切れで繰り返される「争いがなくなった時、既に人間は人間でないのかもしれない」という台詞は関連はあっても直結はせず、なくもがな。これを最後に入れたが為に、一見そっくりだが力点の置きどころの違う「人間が人間である限り戦争はなくならない」という良質なブラックな皮肉が吹き飛んでしまうのである。 強き者、汝の名は母なり。 |
| << 前記事(2008/11/20) | ブログのトップへ | 後記事(2008/11/22) >> |
| タイトル (本文) | ブログ名/日時 |
|---|---|
映画 【インベージョン】
映画館にて「インベージョン」 ...続きを見る |
ミチの雑記帳 2008/11/21 15:15 |
『インベージョン』
----このタイトルの意味って“侵入”だっけ。 昔、テレビで『インベーダー』というのがあったけど、 もしかしてこれもSFものニャの? 「ほほ〜っ。 フォーンだったら てっきりインベーダー・ゲームを連想するかと思った」 ---バカにしニャいでよ。 主演はニコール・キッドマンか。 あれっ、相手はダニエル・クレイグ。 『007/カジノ・ロワイヤル』以来だね。 どんなお話ニャの? 「ある朝、目が醒めたらなんだか周囲の空気が違う。 ブログでは家族が別人になったという告白が相次ぐ。 街では人々が感情をなくし... ...続きを見る |
ラムの大通り 2008/11/21 23:02 |
mini review 08273「インベージョン」★★★★★☆☆☆☆☆
ジャック・フィニィの傑作古典SF「盗まれた街」を映画化したSFサスペンス。4度目の映画化となる本作では、息子を未知のウイルス感染から守ろうと必死で戦う母親にスポットを当てる。才色兼備な母を熱演するのは『ムーランルージュ』のニコール・キッドマン。その友人役を『007/カジノ・ロワイヤル』のダニエル・クレイグが演じている。ワシントンDCの不気味な静けさや、迫力のカーアクションなど見どころも満載。[もっと詳しく] ...続きを見る |
サーカスな日々 2008/11/22 00:36 |
インベージョン
The Invasion (2007年) 監督:オリバー・ヒルシュヒーゲル 出演:ニコール・キッドマン、ダニエル・クレイグ、ジェフリー・ライト 古典小説「盗まれた街」の4度目の映画化で、宇宙からもたらされた未知のウィルスに人々が感染する中、息子を守る為に奔走する母の姿を描くSF映画。 昨今、巷にあふれているゾンビムービーの亜流品かと思っていたが、そうではないとは言い切れないものの、それらの作品に食傷気味の方にはお勧めできる面白さを含んでおり、伊達にオスカー女優やボンド俳優が出ているわけではない... ...続きを見る |
Movies 1-800 2008/11/22 00:40 |
★「インベージョン」
10月は予定通り「ニコちゃん祭り」という事で、ニコール・キッドマン特集の第3弾。 予告編見る限りでは、宇宙人もの??なーーんて予想してたけど、 原作は3度も映画化されてる「ボディ・スナッチゃー」という作品なんだって。 もちろん、ひらりんは全部未見なので・・・ 気にすることなく、ニコちゃん三昧させていただきますっ。 ...続きを見る |
★☆ひらりん的映画ブログ☆★ 2008/11/22 01:06 |
インベージョン
深夜の国勢調査は怖いぞ! ...続きを見る |
ネタバレ映画館 2008/11/22 01:06 |
インベージョン(映画館)
ある朝突然、あなたの家族が、別人になっている。 ...続きを見る |
ひるめし。 2008/11/22 16:35 |
| 内 容 | ニックネーム/日時 |
|---|---|
こんにちは。 |
kimion20002000 URL 2008/11/22 00:41 |
kimion20002000さん、こんばんは。 |
オカピー 2008/11/22 03:14 |
| << 前記事(2008/11/20) | ブログのトップへ | 後記事(2008/11/22) >> |