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help リーダーに追加 RSS 映画評「奇談 キダン」

<<   作成日時 : 2007/01/10 14:11   >>

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☆☆(4点/10点満点中)
2005年日本映画 監督・小松隆志
ネタバレあり

伝奇ホラーと紹介している雑誌もあるが、伝奇ミステリーと言った方が正しい。原作は漫画家の諸星大二郎の小説「生命の木」だが、かなり衒学的な内容である。

1972年、大学院生の藤澤恵麻は幼女時代の経験に関連しているらしい夢を見たことから、明治時代に禁教令を解かれた後も隠れキリスタンの立場を維持した人々が住んでいる渡戸(わたらど)村を訪れ、カトリック教会で異端の考古学者・阿部寛と出会う。
 神父を含めた一行は村八分の人々が暮らす【はなれ】で住民の一人が十字架に架けられて死んでいるのを発見、キリスト教の根幹を揺るがす謎に迫っていく。

殺人のない横溝正史みたいなムードが横溢する前半に対し、後半は昨年末亡くなった丹波哲郎の監督した「大霊界」みたいな宗教的ムードになるが、全てを見せてしまって余り神秘的な印象が残らないのは痛し痒し。
 どちらかと言えば、因習的な村を神秘に包んで描く横溝ミステリー的な前半のほうが良いが、市川崑の「犬神家の一族」などと比べるまでもなく映像が平面的で極めて貧相。撮影次第では面白くなる可能性もあるだけにがっかりしたです。

また、本格推理によくある衒学趣味は言葉の領域なので余り映画的と言えず、本格推理小説が余り映像化されない理由の一つはその辺りにある。本作でも上手く処理されているとは言えず、もっと映像に絡めて巧く展開してくれないと退屈してしまう。どうせ映像化するなら、どなたか小栗虫太郎の古典「黒死館殺人事件」を映画化しませんか。つまらなくても絶対観ますぜ。

阿部寛の教授は「トリック」の上田次郎の従兄弟みたい。


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「奇談 キダン」(風に吹かれて)

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#712 奇談
原作者:諸星大二郎 監督:小松隆志 脚本:小松隆志 出演者:藤澤恵麻 、阿部寛 、ちすん、柳ユーレイ 、神戸浩 、菅原大吉 、土屋嘉男 、堀内正美 、白木みのる 、一龍斎貞水 、草村礼子 、清水紘治 2005年日本 ...続きを見る
風に吹かれて-Blowin' in th...
2007/07/17 21:48

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
わははは、やっぱり思ったとおり厳しい評価でした(笑)
原作ファンの私としては、これをどう映画化するんだろうと期待して、ほぼ期待通りだったので満足しちゃった次第(^o^;
割とそっけない短編の漫画なので、うまく膨らませたなとも・・・(笑)
好みが別れる作品だなーとは自覚してますので、オカピーさんのご意見もごもっともです。
chibisaru
URL
2007/07/17 21:55
chibisaruさん、素直にこんにちは!

>短編の漫画
あれっ?
原作は小説と聞いたのですが。漫画家の小説と? 実際読まれたのですから間違いないのでしょうけど。

漫画は漫画でまたイメージがあるので、小説とは違う次元でまた批判がでますよね。イメージに合った場合は好評でも、そうでない場合は、出来栄えが良くても批判されることが多い。
我々一般ファンは映画としてどうなのかということを知りたいのに、原作に比べてどうのこうの、原作とどこか違うのどうのこうの、全く五月蝿いったら(笑)。
比較すること自体は悪いことではないですが、それを映画評に昇華するだけの技量のない人が多い。

ロマンティストの小生としては、もう少し神秘が欲しいです、はい。
オカピー
2007/07/18 15:49

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