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<<   作成日時 : 2005/12/02 14:00   >>

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☆☆☆(6点/10点満点中)
1970年フランス映画 監督ジャン=ピエール・メルヴィル
ネタバレあり

ジャン=ピエール・メルヴィルは戦後フランス映画界が生んだ大監督の一人だが、暗黒街映画(フィルム・ノワール)が多かったのは残念。彼の静かで観照的なタッチはベルコールを映画化した傑作「海の沈黙」(日本未公開)のように純文学の方が寧ろ合っていたのではないかと思うからである。30年ぶりの再鑑賞。

護送中の列車から監視役の刑事ブールヴィルの目を盗んで脱出したジャン=マリア・ヴォロンテが、出所したばかりのアラン・ドロンの車に隠れたのが縁で、ドロンが用意していた宝石店泥棒計画に参加、刑事出身で射撃の名手イヴ・モンタンを加えて、まんまとやり遂げる。しかし、彼らの知人であるキャバレー経営者の手引きで警察の罠に自ら入り込んで三人ともあえない最期を遂げる。

「サムライ」で好調だったアラン・ドロンと再び組んだ犯罪映画だが、ぐっとつまらない。「サムライ」は犯罪映画を超えて孤独な犯罪者を見つめるという内容にメルヴィルのタッチがぐっと合っていたのに対し、こちらはストレートな犯罪映画なので、余りに丁寧な人物描写や環境描写ばかりでは興趣が続かないのである。例えば、モンタンが落ちこぼれた元刑事でアル中故に幻影を見る場面などもあるが、過剰な挿話であろう。こうした要素が見方によっては【味】として感じられないわけでもないが、この物語で140分はきつい。

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タイトル (本文) ブログ名/日時
『仁義』〜孤独の美学〜
 1917年パリに生まれのジャン・ピエール・メルヴィル監督は、第二次世界大戦に従軍後、1946年に独立プロダクションを立ち上げ、自主制作映画を創り始めました。  メルヴィル監督は、やはりアラン・ドロンを撮り続けた名匠たち、ルネ・クレマン監督やルキノ・ヴィスコンティ監督と同様に大戦中はレジスタンスの一員でした。彼らの作品とはまた異なる意味で、創作された作品のテーマにそのことが色濃く出ています。  1947年のデビュー作「海の沈黙」もドイツ占領下のフランス郡部を舞台にしたレジスタンス作品です。こ... ...続きを見る
時代の情景
2006/05/31 00:32
「仁義」「おしゃれ泥棒」
●仁義 ★★★ 【NHKBS】メルヴィル監督。アラン・ドロン、ジャン・マリア・ボロンテ、イヴ・モンタン、フランソワ・ペリエ出演の3人の強盗犯と彼らに協力する盗品ブローカーの友情と裏切りを描いた渋いフィルム・ノワール。天才的な射撃の名手を演じたイヴ・モンタンがかっこいい!でも3時間近くもある長い映画。 ●おしゃれ泥棒 ★★★★ 【NHKBS】オードリー・ヘプバーン、ピーター・オトゥールのロマンチック・ラブコメディー。ジバンシーの衣装を着こなすオードリーがとても魅力的。 ※詳しい感想はそれぞ... ...続きを見る
ぶーすかヘッドルーム・ブログ版
2006/08/18 16:36

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コメント(9件)

内 容 ニックネーム/日時
オカピーさん、こんばんは
最近はメルヴィル&ドロンに凝っていまして、この作品を久しぶりに再見していました。おっしゃるとおりメルヴィルは、純文学のほうが合っているかもしれませんね。
アクション映画の監督、ハリウッド的な内容でありその割に娯楽性がないなどとの単純な彼への評価も多くありますが、それはフィルム・ノワールを主軸にこだわっていた結果からかもしれません。そして、特にこの『仁義』は、彼の演出模索期にあたる作品のような気がしています。
トム(Tom5k)
2006/05/31 00:42
トムさん、こんばんは。
「サムライ」は内容と作風が整合したが、「仁義」はそうでもない、という印象がどうも抜け切れません。概ね、特に日本では彼の評価は高く、「仁義」なども高評価を受けているような印象がありますけど、必ずしも内容と作風のバランスが取れているようには思えず、長すぎて退屈と言えば退屈、それが味なのさと思って観ればそう観ることも出来ます。
決して嫌いではないですけれどね。
オカピー
2006/05/31 17:56
オカピーさん、TB・コメントどうもでした。
キャスティングが豪華すぎて、焦点がぼやけたのかもしれませんね。わたしはブールヴィルの警視を単純に主役にすべきだったのかなとも思っています。まあ、それはメルヴィル監督も気づいていて、次作『リスボン特急』での刑事の孤独にテーマを絞った理由なのだろうと感じています。

それから、『仁義』の後、メルヴィル監督はドロンでルパンを撮る企画を立てていたそうです。実現していれば、独特のルパンものになったでしょうね。
トム(Tom5k)
2006/05/31 20:18
トムさん、こちらこそコメント有難うございました。
なるほど、ブールヴィルを主人公に据えてもっと短くすれば、純文学的な方向で上手く作れたかもしれませんね。トムさんのご意見を借りれば、性善説・性悪説の対比が主題として。
そうですか。ドロンのルパンは夢ですから実現して欲しかったなあ。でも、演出がメルヴィルでは相当重くなったでしょうね。あれから考えましたが、演出者として、「黒いチューリップ」を撮ったクリスチャン=ジャック辺りでも上手く作れたかもしれませんね。
オカピー
2006/06/01 00:31
オカピーさん
あんまり、うれしいことを言ってくれるので、連続の書き込みをしてしまいます。
もうまさにクリスチャン・ジャック監督のドロンのルパン、今すぐに見たくなってしまいましたよ。実現したら最高でしたでしょうね。
日仏合作『黄金仮面(明智小五郎VSルパン)』で三船の明智と再共演や、日米合作『ルパンVSホームズ』でテレンス・ヤング監督のブロンソンのホームズとの一騎打ちとかなんていうのも面白いかもしれませんね。
考えただけでワクワクしてきますよ。
では、また。
トム(Tom5k)
2006/06/01 01:46
P.S.
日米合作→英(もしくは米)仏合作ですね。すみません。寝ぼけてました。
ブロンソンは『雨の訪問者』の印象で、ホームズが浮かびました。
トム(Tom5k)
2006/06/01 18:53
トムさん、返事が送れてすみません。
三船の明智は良さそうですね。多分天地茂より良い(笑)。
ブロンソンはちょっと英国臭がないかなあ、という印象です。テレンス・ヤングは良いかもですね。
今となっては全てが夢の夢。
「雨の訪問者」ですか。懐かしいですね。当時絶好調だったフランシス・レイの音楽が耳にこびりついていますよ。「パリのめぐり逢い」「個人教授」「ある愛の詩」・・・良い仕事をしました。レイのサントラ主題曲集なんてないかしら。
オカピー
2006/06/02 02:54
TB&コメント有難うございます。こちらにもTBさせて下さい。
上の皆さんのコメント拝見して
<ブールヴィルの警視を単純に主役に
私もそれを是非みたいと思いました。先日放送していた「リスボン特急」をそういう視点で観ればもう少し評価も変わったかも…かなり低い評価にしてしまいました^^;)。
ぶーすか
2006/08/18 16:52
ぶーすかさん、こんばんは。
「リスボン特急」は私もそう買ってはいません。しかし、何分30年くらい前に観たきりですので、正確なところは何とも。DVDに録ってありますので、いつか観ないといけないのですが、とにかく観るべき映画が多すぎます。WOWOWだけで月20本は必至ですから。
オカピー
2006/08/19 02:57

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