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zoom RSS 映画評「ファインディング・ネモ」

<<   作成日時 : 2005/11/29 15:00   >>

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☆☆☆★(7点/10点満点中)
2003年アメリカ映画 監督アンドリュー・スタントン
ネタバレあり

ディズニー(ブエナ・ビスタ)作品だが、製作は「モンスターズ・インク」のピクサー・アニメーション・スタジオ。ピクサーの方が幅広い年齢層に受ける作品を作る能力に長けているようである。

イソギンチャクに寄生する小さな魚カクレクマノミの父親マーリンが、唯一生き残った子供ニモをダイバーに奪われ、オーストラリアの珊瑚礁からシドニーまでを探し泳ぐ、という物語で、ピクサーらしく3DCGが素晴らしく、CGはやはりアニメで使う方が好ましいという思いを強くする。

まず楽しいのは、マーリンが出会う海洋生物たちで、青いナンヨウハギのドリーは結局捜索の旅に最後まで付き合うのだが、ひどい健忘症というのが特技みたいになっていて、英語が読めるという特技と併せて展開に重要な役を負っている。
 最も可笑しいのは、禁酒会ならぬ禁魚会の3匹のサメ。クラゲの大群を潜り抜けた二匹は150歳のアオウミガメに率いられる一群と海流に乗り、ピノキオよろしく鯨の中で暫く過ごし、さもしいアホウドリの集団に追われる。父親だけではなく、歯医者の水槽に収められてしまったニモの脱出への挑戦が平行して描かれているのも良い。

ただ、誉めたいことばかりにあらず。

まず一つは魚たちに人間を投影させすぎてはいまいか、ということである。映画は人間が見るものだから人間の生活を重ねてどこが悪いのだという反論もあるだろうが、余りに人間と同じでは魚が主人公である意味を失いはしまいかという疑問が湧くのである。かつて「猿の惑星」シリーズは猿たちに黒人の姿を反映させていたが、その部分が退屈で仕方がなかったのを思い出す。
 勿論この作品はきちんと魚ならではの冒険を豊富に用意しているので、それほどマイナスにはならない。とは言え、それが友情の扱いなど感動への伏線が定石的すぎるという第2の問題に繋がっていることも無視できない。

もう一つ。台詞が多すぎて、しかもかなり五月蝿い。もっと詩的な作り方もあっただろうと思うが、これがアメリカ的スタンスか。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
「カーズ」に続けて投稿させていただきます。
この作品、手放しで褒める方が多くてなかなか疑問を呈しづらかったのですが、オカピーさんのレビューを見て「やっぱり色々な見方があっていいんだ」とほっとしました。
台詞が多すぎてうるさい、というのは確かにそうですね。せっかく海が舞台なのに、神秘的なところがまるでないのはちょっとさびしいかもしれません。オカピーさんは吹き替えで見ましたか?私は吹き替えでみたのですが、うるささの一端はもしかしたら声の出演のせいかもしれないなとも思いました。
ミリアム
2008/07/07 23:35
ミリアムさん、コメント有難うございます。

>色々な見方
当然です。
それが出来なければファシズムですよ。
ただ、論理的に批評しないと駄目ですけどね。
そもそも色々な意見が交わし合ううちに良くも悪くも真価が見えて来るものと、僕は思いますね。
昨晩僕の親しくさせて戴いているブログのところに「私にとってこの映画がNo.1だから批判的なコメントはやめてくれ」というのがありましたよ。それはファシズムですし、それでは映画の見方が進歩していきません。

>台詞
英語は聞き取れるので、できうる限りオリジナルで観ます。
それでも五月蠅かったです(笑)。
却って日本語の方が細かな台詞に集中できるという利点もあります。
とにかく、実写映画に比べオリジナル音声に拘る理由はありませんね。
オカピー
2008/07/08 01:59

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